前回の東石切公園から100mほど南の住宅街には立派な石室を2つも擁する夫婦塚古墳があります。
2車線の道路を進むと、建物の間から墳丘が。
大きな石室材が露出しています。
南側の枝道を入ると開口部。
道路に面して説明板。双円墳という珍しい墳形。
市指定文化財 夫婦塚古墳(神並5号墳:こうなみ)
夫婦塚古墳は、21基からなる神並古墳群のほぼ中心的な古墳です。古墳時代後期につくられ、現在7基が残っています。
墳丘の周囲や墳頂部が削られていますが、もとは円形を2つ合わせた双円墳と考えられ、両方の墳丘には、横穴式石室が築かれています。東側の石室は、全長9.2m、向かって左側がくびれた片袖式とよばれる形をしています。平成元年に石室内部の発掘調査を行い、2体が埋葬されたことが明らかとなりました。周囲からは、須恵器、土師器などの土器類、銀製品、玉類や、特に、馬に乗った人物や犬をかたどった壺の装飾部品が出土しています。
西側の石室は、全長9.6mの片袖式で内部には、3体の遺体を埋葬した痕跡が残り、鉄釘が出土したことから、木棺が使用されたことがわかります。周囲から須恵器、玉類、耳環、鉄製品が出土しました。
出土した遺物の年代から、夫婦塚古墳は6世紀中頃に造られ、東側石室から埋葬が始まったことが明らかになっています。平成9年3月 東大阪市
東側石室の開口部。柵はありますが施錠は無し。ありがたいです。
奥の玄室には光が差し込んでいます。全長9.2m。
玄室入口から奥壁を、スマホ広角で。
明るいと思って油断し、カメラでは手ブレ。
奥壁側から広角で。
フラッシュで。片袖式ですね。
一旦外へ出て、広角で。
こちらが西側石室です。全長9.6m。
10m級の石室を2つも持っているとは。
ここも柵は開きました。
やはり奥が明るいです。
奥壁の石がぽっかり抜けています。
奥壁を背に。やはり片袖式。雰囲気は東側石室と似ています。
スマホ広角で。
墳丘を西側から。
墳丘斜面は大きな石で保護されていますが、後世のものと思われます。
道路以外の3方は住宅に囲まれています。
何本か南側の枝道にて。見晴らしのいい場所が沢山ありました。