フランク・ゲーリー 展 は終了したが、こちらノーマン・フォスター展は2月14日まで開催中。
続けて建築家の展覧会を見る機会を得た。
六本木ヒルズ展望台が会場となっている。
フォスター+パートナーズ展:都市と建築のイノベーション | 森美術館
一般1800円。一部を除いて撮影可。
ノーマン・フォスター (1935年~)は英国マンチェスター生まれの建築家で男爵の爵位を持つ一代貴族。若いころは建築家バックミンスター・フラーのもとで働き、1967年に自分の事務所、現在のフォスター・アンド・パートナーズを設立した。
1985年に竣工した「香港上海銀行・香港本店ビル」で名声を得て、今では世界45カ国で300のプロジェクトの実績を誇る国際的建築設計集団となった。
まずはその手がけた(手がけている)数に圧倒される。
日本での建物は4点。
センリュチータワーは御茶ノ水に聳える現・順天堂大学11号館。
旺文社本社は現存しないが、こちらの方のサイトの34番目(2016/2時点)に写真がある。
会場では、世界の50のプロジェクトについて、模型、映像、CG、家具、プロダクト、図面、スケッチなどの資料で見ることが出来る。
1994年~2000年で手がけられた大英博物館グレートコートの模型。
リアルな内部。
こちらは縦にスライスした形。
非常に細かくつくりこまれている。
中段はミイラの部屋か。
一番奥の階段上は日本美術の展示部屋ではないか。
詳しい解説パネル。
学生時代に一度、そして2014年夏にも訪れた。
ロンドン自然史博物館 大英博物館 ナショナルギャラリー @ロンドン - 墳丘からの眺め
昔は大ガラス屋根はなく野天だった記憶がある。
こちらはドイツ連邦議事堂「ライヒスターク」(@ベルリン:1992~1999)のコンペ提出模型。
ライヒスタークの外観模型。
ドーム部分の試行錯誤。
夕陽に映える高層ビル模型。
「30セント・メリー・アクス」、通称:ガーキン
ガーキンはタワーブリッジから遠望した。ロンドン市庁舎もフォスターの設計。
メキシコシティ空港(2014~:壁掛け)と北京首都国際空港(2003~2008:手前)
アンマンのクィーン・アリア空港(2005~2013)
解説板。建築面積がまさにケタ違い。スケール感を身に付けるのも大変そう。
ミヨー橋(@フランス:1993~2004)も手がけていた。
この視点は現地へ行っても得られない。模型ならでは。
こちらはミレニアム・ブリッジ(@ロンドン:1998~1999)
微妙なふくらみも模型に表現されている。
進むにつれて行く先の眺めが変化するこの橋は歩いていて楽しかった。
セントポール大聖堂 ミレニアム・ブリッジ テートモダン マーク・ロスコ @ロンドン - 墳丘からの眺め
バタシー発電所跡(@ロンドン)の再開発も進行中。
4本煙突の背後に、全長250mの空中庭園が出来る。
テムズ川越しにバタシー発電所の煙突を見た。再開発完成後にまた行ってみたい。
衛兵交代式 ロンドン交通博物館 サーチ・ギャラリー バタシー発電所 @ロンドン - 墳丘からの眺め
自転車専用道を既存の鉄道の上につくるという発想!
火野正平さんには無理そうだが・・・
香港の西九龍文化地区、40haの再開発も進行中(2003~)
こちらは、まるで前方後円墳のような模型。
月面や火星での住居設計、”宇宙空港”も手がけていた。
オフィスの様子のパネル展示もあった。
大部屋にPCが並ぶ様子は、大部屋に模型が並ぶフランク・ゲーリーのオフィスと対照的に思えた(単に機能の違う部屋を撮っただけかも知れないが)
Frank Gehry 建築家フランク・ゲーリー I Have an Idea 展 @21_21 DESIGN SIGHT 六本木ミッドタウン - 墳丘からの眺め
2つの展覧会を続けて見て、手仕事的発想のフランク・ゲーリーと、大スケールの機能から発想するノーマン・フォスター、という印象を受けた。
展示を見て、外を眺めて。
西側に巨大なマンション群、広尾ガーデンヒルズと広尾ガーデンフォレストがあった。元は日赤医療センターの土地だった。広尾ガーデンヒルズ - Wikipedia
東側には東京タワー。左奥は東京スカイツリー。
東京タワーが見えると安心感がわく。
見慣れぬ建物は竣工間近の高層ビルだった。元は日本IBM本社があった場所。
広報資料には平成28年3月竣工予定とある。設計は日建設計。
http://www.sumitomo-rd.co.jp/news/files/1310_0009/Roppongi.pdf
こちらには、平成28年5月31日とあった。
展示も眺めも楽しんで、ついでにフェルメールとレンブラント展も見た。メトロポリタン美術館から「水差しを持つ女」も来日中。
作品紹介|フェルメールとレンブラント:17世紀オランダ黄金時代の巨匠たち展:TBSテレビ
一般1600円。3月31日まで毎日開催。以後、福島にも巡回する。
会場出口付近、ショップの壁に撮影可の場所があった。
全作品の複製コピーを原寸大で展示。さまざまな大きさがある。
今回の来日は右上の左隣。
その左の「デルフトの眺望」(@マウリッツハイス美術館・ハーグ)は学生時代に現地で見ましたが、そのとき感じた「空気感」は今でも思い起こせるほど素晴らしい絵でした。またいつか・・・
いろいろな場所にいってみたくなる一日となりました。