墳丘からの眺め

舌状台地の先端で、祖先の人々に思いを馳せる・・・

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芝山町立芝山古墳・はにわ博物館 千葉県山武郡芝山町芝山

2021年5月9日の日曜日、4月1日にリニューアル オープンした芝山町立芝山古墳・はにわ博物館を久しぶりに訪ねました。

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博物館名にわざわざ”芝山町立”とあって「古墳・はにわ博物館」と中黒が入っている(よって意味の切れ目がわかりにくい)のは、すぐ隣の芝山仁王尊に”芝山はにわ博物館”があったからでしょう。

以前に仁王尊の博物館を訪ねた際、展示室内に立ち並ぶ人物埴輪に圧倒された記憶があります(撮影不可でした)

が、残念ながらその博物館は建物の経年劣化等で昨年末閉館となり、保持している殿塚・姫塚などの埴輪が町立博物館の方に委託されています。

芝山はにわ博物館 | 千葉県 天台宗 芝山仁王尊 観音教寺

 

以前といっても7年も経っていました…

 

場所は芝山公園の北西端。成田空港まで6㎞の飛行航路にあるようで、グーグルアースに旅客機が写っていました。

 

こちらが、芝山町立芝山古墳・はにわ博物館。右奥に駐車場完備。 

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振り返った芝生地に、大きなはにわトーテムポール(?)

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その目線のほうには殿塚古墳の3分の1レプリカ。埴輪が立ち並んで壮観です。

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後ろに回って前方部右裾側から。

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なんと後円部には横穴式石室も。

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室内も、しっかり作られていました。

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こちらは博物館入口。

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入口ドアまでのアプローチは、リアルに作り込まれた石室風です。

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入館料200円を納めて館内へ。

 

埴輪が並ぶ第一展示室。

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奥壁側は媛塚・殿塚(芝山古墳群・6世紀後半)の埴輪に変わっていました。  

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媛塚古墳出土の男子像。「ヒゲダン」ですね。

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姫塚出土の「ひざまづく男」(頭、肩、背以外は推定復原)

葬送儀礼の一環として”しのびごと”を述べる人物とも考えられている。

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殿塚出土の女子像。後の方は、頭に箱を載せています。

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殿塚古墳出土の「耳環と耳玉の女子」

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左手前は殿塚からの「はいもとろう人」

その後ろは正面から見た水鳥。

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媛塚古墳からの大型の馬。馬形埴輪としては日本最大級とのこと。

媛塚では4体の馬形埴輪が、いずれも人に引かれるように行列の先頭に置かれていて、はにわ列を葬列の表現と見る見方もあるそう。

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朝日ノ岡古墳(6世紀後半・前方後円墳)出土の埴輪。かつては奥壁側にあったが側面側に移動。

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ここも現地は7年前に訪問。

朝日ノ岡古墳 山武市歴史民俗資料館 武社国(千葉県山武市)の古墳② - 墳丘からの眺め


こちらは経僧塚古墳(6世紀後半・円墳)から。

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経僧塚古墳からは副葬品の武具や馬具も。

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鉄鏃も。経僧塚古墳は横穴式古墳と箱式石棺の2つの埋葬主体部があったが、鉄鏃は箱式石棺から出土している。

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矢を収めて背負う靫(ゆぎ)の底板金具も。

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鉄剣も。

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直径45mの大型円墳・経僧塚古墳は2度訪ねようとしましたが、到達できていません。

経僧塚古墳(未到達) 千葉県山武市野堀 - 墳丘からの眺め



木戸前1号墳からの「振り分け髪の男子」 今どきアイドル風?

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木戸前1号墳は、後で遺跡ウォーカーさんのサイトにて、前回エントリの高田2号墳の120m南西に(跡が)あったことを知りました…

 

殿部田1号墳からの、「挂甲武人」「頭に壺を乗せる女子」「琴と弾く男」

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殿部田古墳群は高谷川流域の標高30~40mの台地上に前方後円墳4基、円墳16基が確認されており、昭和49~50年に早稲田大学と芝山はにわ博物館(観音教寺)によって発掘調査が行われた1号墳(全長36mの前方後円墳)では墳丘中段に葬送儀礼の様子を現わしていると考えられる埴輪列が出土したとのこと。

 

生き物の埴輪コーナーには、鮭もあります。

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はにわ祭りに関する展示も。

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房総の国造の古墳分布図。

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7年前にも撮りましたが、未訪問がまだまだ沢山…