11月中旬の雨の日、窓をテーマとした展覧会へ行きました。
窓を、或いは窓から描いた絵画や撮った写真、窓の素材であるガラスそのもの、建築物など、ジャンルを超えた115点で構成され、マチスやボナール、ロスコやデュシャン、アジェやコルビジュエの作品も。
https://www.momat.go.jp/am/exhibition/windows/#section1-1
途中の廊下にあった”窓年表”が、とても興味深かった。
窓と美術(日本/世界)・窓の技術・建築の3分類で古代から現代までプロットされる。
日本の最初を飾るのは、家形埴輪!
群馬県赤堀村茶臼山古墳出土の切妻造家(大型住居)
実物は上野の東博で、群(住居・倉庫群)で見られます。
このあたりの作品を実際に見たかったなあと。
マチスは、みぞえ画廊の「窓辺の女」と愛知県美術館の「待つ」が。福岡市美術館のマーク・ロスコは素敵でした。
部屋に開けた「点(窓)」から写した風景は、ホンマタカシや山中信夫の作品。
「8枚のガラス」はゲルハルト・リヒターの作品。反射度と透過度、傾きを考えて組み合わせられている。
一番見ごたえがあったのは、美術館前庭に設置された、藤本壮介による「窓に住む家/窓のない家」
2008年に大分県で手掛けた「House N」のコンセプト・モデル。
パンフには下記の解説(一部)が。
一般的な窓の概念を超えた大きな窓がいくつも穿たれた箱によって構成された三重の入れ子構造の建築で、開口の重なり具合によって視線や採光が調節されています。
中にも入れます。傘が必要でしたが。
「大きな窓を通して外にいるように自然を感じながら、壁があることで室内にいるような安心感を得ることができます」という解説の言葉を実感しました。
入れ子になっている部分。このモデルは二重のようでした。
その内側から。
近美の建物内から。
2階のテラスからも見てみました。
究極的に外に開かれた建築でした。
当展は2020年2月2日まで。一般1200円です。