墳丘からの眺め

舌状台地の先端で、祖先の人々に思いを馳せる・・・

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「コーフン! 古墳のミステリー」 NHK歴史秘話ヒストリア

 6月17日、金曜20時の放送。

再放送は6月24日16:05から、近畿・中部では7月1日20時からだそうです。

 

こんなメジャーな時間帯で前方後円墳が取り上げられて、一古墳ファンとして大変うれしかったです。古墳に対する関心がより高まって、遺跡の整備や保存、研究活動がより進むようになればと思います。

番組で最初に取り上げられた仁徳天皇陵を含む百舌鳥・古市古墳群も、早く世界遺産に認定されてほしいです。

 

番組内容ですが、一点だけ気になるところがありました。前方後円墳の形について、ある説(壺形起源)が強調されすぎていたように思います。

自分は専門家でありませんが、前方後円墳 - Wikipediaにある下記の説にリアリティを感じています。

最もよく知られているものは、弥生時代の墳墓から独自に発展したものであるという学説である。この説においては従来より存在した円形墳丘墓の周濠を掘り残した陸橋部分(通路部分)が発達し、墓(死の世界)と人間界を繋ぐ陸橋として墳丘と一体化したと考えられる。

 

次の理由からも壺説にはちょっと疑問を感じます。

・同時期に前方後方墳も造られ、全国の古墳の数では圧倒的に円墳が多い。

・前方後円墳のくびれ部には角がある。壺を現す場合、接合部は滑らかな処理になるのでは。

・後円部は膨らみのない斜面の円錐台形。前方部もかまぼこ型ではなく上部は平面。よって壺の表面には見えにくい。

・巨大なものを縮小して現すことはありますが、壺を数百倍~千倍に拡大するでしょうか。また、巨木を刳り抜いた棺や巨石で築いた石室が壺という容器に入るというイメージには違和感を感じます。

・自分が墳丘に上がったときに、壺を思い浮かべることはなかったです(これまで単に知らなかったからかもしれませんが)

 

番組で取り上げられていた古墳には、これまで訪ねたところもありました。

巣山古墳は実物の船の一部が出土していたことを番組で初めて知りました。

 

関東の古墳ももっと紹介していただけるとうれしいです。