1月31日の土曜日、「日本木造遺産」に載っていた”船頭小屋”を見に川崎市の日本民家園を目指した。
「神奈川県の古墳散歩」を見ると周囲の古墳群も掲載されていたので一石二鳥。
実際は中世城(枡形城跡)や岡本太郎美術館もあって四鳥になった。
(写真が多くなったので、いつものように数回に分けて書かせていただきます)
小田急線向ヶ丘遊園駅で下車。代々木上原駅から急行で16分と、多摩川を越えているのに意外に都心から近い。9:30ごろ到着。
駅名になっている遊園地は2002年で閉園。跡地の一部に藤子・F・不二雄ミュージアムが2011年に開館している。ネット検索するとモノレールも通っていた昔の写真満載のブログがいくつもヒットして興味深いが、この日はそこまでは深入りせず。
下は駅構内にあった周辺地図。右下が北。まずは地図右上Eの下、「川崎の字」のあたりにある根岸古墳群を目指した。
府中街道を歩いて多摩警察署の交差点に出る。すでに墳丘がありそうな丘が見えてくる(実際そうだった)
ガイドブック(神奈川県の古墳散歩)地図では、左後ろから回り込んで行くようだったので交差点を左折して津久井街道沿いに500mほど進み、道の上を跨ぐ根岸陸橋を階段のぼって右折。切り通しの右の崖上に神社の幟があったので行ってみた。
幟が賑やかな根岸稲荷神社。
小さな祠があった。
祠の前から南側。小田急線をはさんだ対岸台地上の生田の丘陵には明治大学や専修大学のキャンパス、そして日本民家園もある。
雪をかぶった丹沢の山並みも綺麗だった(ズーム)
祠のそばに「多摩区市民健康の森・日向山」の道案内図があってので、ちょっと行ってみることにした。誰かが自転車で通った跡がある。
前夜の雪がまだぬかるんでいなかったので快適。
すぐに木立に囲まれた山頂に出た。
ちょっとした広場になっていてベンチもある。「世界一きれいな山にしよう」という取り組みも。
木々の向こうにくっきりとスカイツリー、直線で25.5km。
すべらないように慎重に下った。
元の場所に戻り、歩道橋を渡って振り返ったところ。フラッシュで看板が光った。
崖にへばりつくような細道を上り住宅街を行くと三峯神社の小さな祠があった。
そのすぐ先に、古墳がありそうな竹やぶの入り口があった。
いきなり鬱蒼とした竹林。
早速発見。ひっそりと佇んでいる。表示板なし。
こちらも。全部で5基の円墳がある。
墳丘(竹林)には立ち入れない。
金子様のご厚意にあずかる。
竹林の中に雪は全くなく、乾いた枯れ笹が降り積もっていたが、円墳の盛り上がりは確認できた。
下記は「神奈川県の古墳を歩く」より転載。
根岸古墳群 川崎市多摩区枡形
【概要】
1号墳 円墳。直径11.5m、高さ1.6m
2号墳 円墳。直径11.3m、高さ1.6m
3号墳 円墳。直径14m、高さ1.8m
4号墳 円墳。直径18.5m、高さ2.2m
5号墳 円墳。直径10m、高さ1.1m
これらの古墳には、葺石や埴輪などの外部施設もなく、周溝もめぐらせていなかったようである。内部主体は礫槨に木棺が納められていた。
出土品は、副葬品として須恵器・直刀の破片・玉類など。築造は7世紀後半から8世紀頃。
小田急線向ヶ丘遊園駅の西方約700m、多摩川の沖積低地に臨む細長い東生田緑地と呼ばれる丘陵上にこの古墳群は今も残っている。
この古墳群は、昭和26年、周辺開発に伴ってまず2基について発掘調査された。・・・古墳のある丘陵は孟宗竹の林で昼間でも竹林の中は暗いが、遊歩道が通っており、その道の脇、竹林の中に、こんもりと盛り上がった5基の古墳を見ることができる。
丘の下側の遊歩道出入り口。
毎月第2日曜日の午前中に保存会の活動がある。地元に愛されている古墳群。近所だったら参加したいが。
その先の小道には人の歩いた跡がなかった。
普通に道に出たところ。右の小道が古墳遊歩道へ続くが、案内表示もないのでわかりにくい。お風呂屋さんの裏手になる。
つづく。