墳丘からの眺め

舌状台地の先端で、祖先の人々に思いを馳せる・・・

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飯綱神社 八千代市文化伝承館

 前回からの続き。

七百余所神社から台地を降りると、新川(印旛放水路)に出る。

写真の方向に印旛沼がある。

印旛沼周辺では、江戸時代に利根川を東遷させてから洪水が頻発したので、東京湾に注ぐ花見川(河口では検見川)と、ここから南にあった分水嶺を切りとおしてつないだそうだ。

江戸時代の工事では死者も出たが失敗に終わり、1969年にやっと完成。しかも2km南の大和田排水機場でポンプで4.6mくみ上げて下流とつないでいる状態だ(上流の方が低い!)

一定水位を超えないと、くみ上げないそうで水の流れはほとんどない。普段の新川は北へ流れるが増水時は南に流れるということで、この上流には「逆水橋(さかさみずばし)」もあるそうだ。(以上Wikipedia)

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立体地図を見ると起伏がわかる。

真ん中左に新川と書いてある場所は台地の上になる。そこを運河のように切り開いて川とした。その地峡は別の機会に訪れてみたい。 

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 新川の歴史は、八千代市立図書館のサイトがわかりやすい。

http://www.library.yachiyo.chiba.jp/modules/tinyd4/index.php?id=27

また、下記のブログでは花見川に関して驚くほど詳しく考察されている。

古代東海道(平安時代)が西から来て、花見川を遡り、分水嶺を歩いて越えて平戸川から印旛沼、香取の海へと北へ抜けたのではという仮説が提示されていて興味深い。

https://sites.google.com/site/huajianchuandexiaaaaaaa/home/013-ping-an-shi-daino-dong-hai-daoto-hua-jian-chuan-de-xia

 

以上は、あとから知ったこと。この日は、対岸の台地上の飯綱神社を目指して歩いていた。橋の上から振り返った眺め。右の鉄塔の向こうには、さきほどのガスタンク。

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新川東側にも田が広がる。新川の水位は西印旛沼とほぼ同じとのことなので、太古はここまで湖だったはず。

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橋からの西へ一直線の細道の突き当たり、崖下に庚申塚があった。台地の上が飯綱神社になる。

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庚申塚を右折して回り込んでいくと、神社入り口があった。

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境内には新緑の公孫樹が聳えていた。

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境内には「八千代文化伝承館」があった。習字教室が行われていた他、昔の遊び道具の貸し出しがあって沢山の子供たちで賑わっていた。神社の資料や散歩ルート(15コースも!)のコピーも無料でもらえて嬉しい。勝田市民の森には仲山古墳があることも判明!

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・飯綱神社 本殿・幣殿・拝殿、玉垣・参道石段 (市指定有形文化財)

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拝殿は明治22年、本殿は安政3年(1856年)建立。

内部には江戸期の色彩豊かな絵馬があり、毎月24日の月次祭に近い日曜日に見学できるそうだ。

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石段は手すりがないと降りられないくらい急。

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大きな鐘楼もある。こちらも市指定。1814年建立。鬼ごっこの嬌声が明るく響く。

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鐘楼の軒下は、組み物や扇垂木が見事。

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鐘楼横は絶好の見晴らし台になっていた。気持ちの良い眺め。左の紅白鉄塔の向こうが七百余所神社のあたりになる。

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神社に隣接して、飯綱近隣公園がある。円形広場の周囲を桜並木が廻る。

葉桜だったがお花見のグループもちらほら。満開のときに再訪したい。

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公園から八千代中央駅(東葉高速線)までは1kmほど。

ゆりの木通り沿いのユリノキ(?)がすべて大胆に剪定されていた。

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モクレン科の外来種で、上野の東博正面の巨木もユリノキだそうだ。

駅前でちょうどバスが来たので八千代台(京成本線)行きに乗車。一方通行が長い。歩道橋が目立つ駅前。

このロータリーには「住宅団地発祥の地」の記念碑があるそうだが見逃してしまった。昭和30年の八千代台団地だが現存家屋は少ないそうだ。

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 帰り道、西船橋へ行くのに津田沼で降りてしまった。新津田沼まで新京成線で一駅乗ってしかも乗り換えは外を結構歩く。船橋での乗り換えが正しい。まだまだ京成線を使いこなせていない(新京成鉄道が別の会社だということも知らなかった)

 

八千代の旅終了。