前回のつづき。
馬橋から常磐線で上野の東博へ寄って、特別展「台北 國立故宮博物院 ー神品至宝ー」を見た。
翠玉白菜の展示の終了後なので、少し余裕を持って回ることができたが、このあと大手町で講演を聞く予定にしていたので駆け足になってしまった。
徽宗や乾隆帝ら中国皇帝によるコレクションは、書画も陶磁器も名品ばかりだったが、人を一番集めていたのは「玉」だった。
http://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=1647#top
玉は、新石器時代(BC4500年~BC1900年)、殷・周の時代(BC13世紀~BC9世紀)の、複雑な細工が施されたものも展示されていて、はるか昔から高度な技術、深い精神性を持っていたことを改めて認識した。
その後、考古学の常設展示へ5分だけ「ご挨拶」に。
「埴輪 踊る人々」
埼玉県熊谷市野原字宮脇 野原古墳出土 古墳時代・6世紀
埴輪と言えばまず思い浮かぶ「人々」だが、このプリミティブな表現は「特殊なタイプ」ではなかろうか。
「埴輪 鍬を担ぐ男子」
群馬県伊勢崎市下触町出土 古墳時代・6世紀
口元が最高。目も笑っているようだ。
「埴輪 女子」
群馬県高崎市箕郷町上芝 上芝古墳出土 古墳時代・6世紀
「まあ一杯飲んで!」という感じがリアル。
「埴輪 盾持人(たてもちびと)」
群馬県太田市藪塚町 若水塚古墳出土 古墳時代・6世紀
穏やかな笑顔。どこかでお会いしたような笑顔。
もちろん選択して撮った埴輪だが、人物埴輪は一般に写実的 な表情を持っているように思える。
縄文時代の、土偶の方は、目指すものが違っているように思いますが。
ネコ顔の土偶 山形県