墳丘からの眺め

舌状台地の先端で、祖先の人々に思いを馳せる・・・

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熊谷市埋蔵文化財整理所 埼玉県熊谷市原島

横塚山古墳から熊谷駅へ向かう途中に、熊谷市埋蔵文化財整理所のピンが立っていたので寄ってみました。

 

熊谷市スポーツ・文化村「くまぴあ」の一部屋が展示室でした。(現状の休館日がよくわからないので、事前に確認された方がよいと思います)

施設概要 | 熊谷市スポーツ・文化村「くまぴあ」

 

旧熊谷市立女子高等学校の施設を活用したものですが、中はとても綺麗。「創作展示棟」の3階です。

このとき(2022年8月下旬)は、令和3年度新指定熊谷市文化財「中西遺跡出土遺物」「立野古墳群第12号墳出土遺物」が期間限定で公開中でした。


熱心な先客がおられました。

 

中央のケースには、野原古墳群(13号墳)からの馬形埴輪。

ケース内には「踊る埴輪」のミニレプリカとともに下記のキャプションも。

この馬形埴輪と巫女の人物埴輪が出土した野原13号墳は、全国的に著名な埴輪「踊る人々」が出土した古墳です。

 

「踊る」で、あまりにも有名になってしまいましたが、この馬を曳いている姿だったのかも知れませんね。

 

巫女の埴輪の展示されていました。

 

彼女(巫女)は、中条古墳群などからの人物埴輪頭部と並んでいました。

 

企画展示の内容

「中西遺跡出土遺物」「立野古墳群第12号墳出土遺物」
このたび「中西遺跡出土遺物」及び「立野古墳群第12号墳出土遺物」が令和4年3月31日付けで市の有形文化財・考古資料に指定されました。
中西4丁目に所在する中西遺跡では、縄文時代後・晩期の遺物が多数出土しており、土偶512点、土偶や土器に施す赤彩の原材料である辰砂と呼ばれる鉱物片22点、赤彩を施す際に使用したと思われるパレット状土器1点が指定されました。
板井に所在する立野古墳群は、古墳時代末に築造された群集墳です。直径約21.5mの円墳である第12号墳では、多数の副葬品が出土しており、鉄鏃、馬具(鉸具、金銅製杏葉など)、刀装具、刀子、大刀、土器(土師器・須恵器)が一括して指定されました。中でも金銅製杏葉は、鏨で細い線を刻む毛彫という技法で唐草文様などが描かれた県内唯一の事例です。
両遺跡から出土したこれらの遺物は、本市のみならず東日本の縄文時代や古墳時代を研究する上で優れた史料です。

 

遺跡の位置


立野古墳群第12号墳の出土品。

 

こちらが金銅製の杏葉(馬飾り) 細かい線刻ですね。

 

石室の前庭部からの出土。

 

大境南古墳群などからの出土品。

 

その右には、中条古墳群(今井)女塚1号墳からの、鼓とそれを持つ手の部分。リアルでした。


その女塚1号墳の円筒埴輪・朝顔形埴輪。

 

大境南古墳群(冑山)1号墳出土の耳環。

 

きらきらしていました。

 

前中西遺跡(弥生時代~古墳時代)などからの土器。

 

東浦遺跡の住居跡からの甑・甕は、積むと結構な高さが感じられました。

 

縄文時代の土偶もいくつも。

興味深い出土品の数々を楽しませていただきました。

2022年8月下旬訪問