墳丘からの眺め

舌状台地の先端で、祖先の人々に思いを馳せる・・・

画像が出ない場合はPCで、クロームOSでお試しください。

向山1号墳(未到達) 福井県三方上中郡若狭町安賀里

近寄れなかった大谷古墳の後は、ひとつ西の丘陵南端の向山(むかいやま)1号墳を訪ねましたが、またしても。

 

向山1号墳は、大谷古墳のそばを流れている鳥羽川の下流右岸の立地。

正面の丘上です。県道22号にかかる橋から。

 

橋から東方向。赤屋根の奥が脇袋古墳群がある谷戸で、右奥が熊川宿を経て琵琶湖へ至る街道(国道303号)になります。

 

向山1号墳がある丘の周囲も金網フェンスで囲まれていました。連続未到達。

 

崩壊気味の急斜面のようなので、フェンスが無くてもこちら側から登るのは厳しそうです。

 

「若狭町古墳マップ」によれば、向山1号墳は5世紀中頃に造られた全長48.6mの前方後円墳で後円部に本州最古の横穴式石室、前方部には武器埋納施設を持ち、武器・武具・馬具・装身具類などの豊富な副葬品や、円筒埴輪、形象埴輪を出土。
尾根上には主墳の1号墳のほかに方墳1基、円墳7基が並んでいるそうです。

https://www.town.fukui-wakasa.lg.jp/material/files/group/17/kofun-map.pdf

 

若狭町歴史文化館にて、非常に精巧で美しい金製耳飾りや、希少な3連玉加工の首飾りなどが見られました。

 

文化館にあった向山1号墳の解説と復元ジオラマ。

向山1号墳
全長48m 後円部径30m 前方部幅27m
堤と下吉田の間の山尾根に造られた古墳で、全体で9基の古墳の主墳になるものです。昭和62・63年に発掘調査されました。その結果、2段に造られ、上段には15㎝ほどの川原石、下段には30㎝ほどの山石を用いた葺石が全面を覆っていました。前方部と後円部のくびれ部には埴輪が1本立てられて、その外側の台状の平坦な高まりからは土器がたくさん発見されています。ここは古墳のお祭りの場所であったと考えられています。
石室の調査では、金製耳飾や甲(よろい)、鉄刀などが多数見つかりました。そして、その石室は、本州では最も早い時期に「横穴式石室」の文化を受け入れた古墳であり、前方部には武器だけ納めた施設も備えていることもわかりました。
5世紀中頃(城山古墳に次いで)の古墳と考えられています。