あまり外に出られない昨今の機会で読んだ本の中で、面白かった何冊かを紹介させていただきます(母数は多くありませんが)
本の表紙は平成29年に国宝指定となった東京都調布市・深大寺の釈迦如来倚像ですが、この本の主役は奈良・新薬師寺にあった「香薬師如来立像」(の右手)でした。
どちらも、興福寺の銅造仏頭(昔の呼称は山田寺の仏頭)や、法隆寺の夢違観音像、橘夫人念持仏と同様に、白鳳時代の、というより日本の仏像の名宝です。
本書は元新聞記者の著者が、仏像そのものや仏像を造った人物について四半世紀にわたり、時効間際の事件を追うように丹念に調査して、一定の成果とひとつの説を導き出す”ミステリーロマン”となっています。
その先はどうなるのかと、ワクワクしながら一気に読ませいただきました。
おすすめの一冊だと思います。