今回からは2022年4月の中旬に訪ねた奈良・法隆寺界隈を。
夫婦旅で、主目的は夢殿の救世観音でした。
到着後、中門の前で右へ。最初に夢殿を目指します。
夢殿の本尊が救世観音。毎年春と秋に一か月ほど特別開帳される秘仏です。堂内撮影は不可。
夢殿秘仏・救世観音菩薩立像|法隆寺|斑鳩町|生駒・信貴・斑鳩・葛城エリア|秘宝・秘仏 特別開帳|祈りの回廊 [奈良県 秘宝・秘仏特別開帳]
お隣の中宮寺の菩薩半跏像(伝如意輪観音)の前から見る夢殿の屋根。
中宮寺は年間を通じて拝観可ですが、仏像の撮影は不可。
法隆寺の大宝蔵院では、百済観音像や夢違観音、伝橘夫人念持仏や玉虫厨子が、やはり年間を通して見られます。
そして、金堂と五重塔へ。金堂では釈迦三尊像など、五重塔初層では塑像(塔本塑像)を拝観できます。
大講堂側から撮っています(中央奥が中門)
ということで、救世観音の開帳時期に拝観すると、すべての仏像(上記はすべて国宝)に対面することができます。
修学旅行も含めて法隆寺を訪ねたのは4度目ですが、救世観音を拝観したのは初めてでした。
北側からの五重塔。
中宮寺の北800mほどにある法輪寺の三重塔。(スマホカメラだと空がより青く…)
法隆寺と同様に7世紀末頃の建立とみられる三重塔でしたが、昭和19年に落雷で焼失。昭和50年に創建当時の姿に復元されています。
この後に訪ねた法起寺の三重塔と同様に、法隆寺五重塔の初層・3層・5層と全く同じ平面で細部も卍崩しの高欄が見られ、法隆寺と共通の建築技術が用いられたとうかがえるそうです。(海野聡著「日本建築史講義」84頁より)
講堂では飛鳥時代の木造仏(薬師如来座像や虚空蔵菩薩立像)、さらには平安期の大きな十一面観音像なども拝観できました。
https://ikaruga-horinji.or.jp/about/statue/
こちらが法起寺の三重塔。飛鳥時代の築造です。法輪寺の東600mほどの立地。
現地の説明板より。
三重塔(飛鳥時代 国宝)
慶雲3年(706)に建立された日本最古の三重塔で、高さは約24m。初重の円柱の胴張り、雲形組み物などに飛鳥時代の仏教建築様式がみられる。また塔の柱間は、法隆寺五重塔の初重、三重、五重とそれぞれ同じ寸法で、模したと考えられている。初重内部は土間で、法隆寺五重塔にみられる塑像群などはなく、四天柱と八角の心柱が見える。建立以来修理を重ね、昭和47年から50年にかけての解体修理では、改造されていた三重目の柱間が三間から二間へと創建時の姿に復元された。
法起寺では収蔵庫で木造十一面観音像(重文)なども拝観しました。
いきなり仏像三昧、塔三昧(それも世界遺産の)となりました。