今回は、昨年12月に訪ねた「古代エジプト展」の紹介を。
江戸東京博物館・企画展示室前の記念撮影用パネル。
入口の様子。
実は12月7日、エジプト展に合わせて開催された神田伯山独演会のチケットがとれたのでした。初めて神田伯山(エジプト展オフィシャルサポーター)の講談を、というか講談自体を初めて聴きましたが最高でした。すっかりファンになりました。
エジプト展の出口のところに当日のパネル写真なども展示されていました。
後日訪ねた展示室。(講談イベント当日は休館でした)
出展数は約130点、内100点以上が日本初公開となるそうです。
なんと作品の撮影可。
特にインパクトを感じた作品をいくつか。
高さ1mほどの「ハトシェプスト女王の胸像」(前1479~前1458年頃)
横から。元はスフィンクスの姿をしていたそうです。
非常にリアルな、そして美しい「ネフェルトイティ(ネフェルティティ)王妃あるいは王女メリトアテンの頭部」
高さ29㎝、前1351~前1334年頃。
目・眉・耳は未完成。冠をつける突起があります。
「神官の頭部」高さ22㎝。前380~前342年頃。
後頭部が大きいのは当時の表現スタイルのようです。
「太陽の船に乗るスカラベを描いたパネヘシのペクトラル(胸飾り)」
高さ10.6㎝。前1186~前1070年頃。
スカラベ(糞ころがし)は丸い糞をころころ転がすところが、太陽の運行させるイメージに重なり、 「再生の象徴」として神聖視されていたようです。
有翼スカラベ形のミイラの護符。護符の部分の全長5.3㎝ 。
埋葬時に、胸の上に配されていました。
スカラベと一体化した神像も。
「創造の卵を持つスカラベとして表現された原始の神プタハ」
高さ43㎝。前746~前655年頃。
「人の姿から虫の姿に変わり、朝に上空へ丸い太陽を持ち上げる太陽神の表現として解釈される」とのこと。
下の手で持つ丸い物体は創造神の起源となった卵。
一度見たら忘れられないような迫力がありました。
長さが4mを超える「死者の書」 前332~前246年頃。
死後の旅で遭遇する試練への対策(呪文)が書かれた”冥界の歩き方”になるそうです。
絢爛豪華だったのは「デモティック銘文のあるパレメチェシグのミイラマスク」
後50~100年頃、高さ42㎝。
最後はミイラの部屋。
タレイトカプという名の女性の人型棺・内棺。
前746~前525年頃 長さ178mほど。
死者の書にある言葉が書かれているそうです。
上記の内棺を、マトリョーシカ的に覆っていた外棺。全長2mほど。
ミイラにする際に取り除いた胃、肝臓、肺、腸を入れる「カノポス容器」も。
高さ35㎝ほど。前841~前816年頃。
小さな護符、装飾品などにも、見応えのあるものが沢山ありました。
おすすめの展覧会だと思います。
本日(1月12日)の20時からテレビ番組(ぶらぶら美術館)で放送があるそうです。神田伯山も出演とのこと。
【ぶらぶら美術・博物館】1月12日(火)夜8時 #366江戸東京博物館「古代エジプト展」~名品が一挙来日!不滅を願う古代エジプト神話の世界へ
本展は4月4日までですが、その後以下の各地を巡回し、秋には再び東京(八王子)に戻ってくるそうです。
2021年4月17日~6月27日 京都市京セラ美術館
2021年7月10日〜9月5日 静岡県立美術館
2021年秋開幕予定 東京富士美術館