秋の、といっても昨年の話で、エントリのタイミングを逸していました。
2019年10月5日から12月1日まで開催されていて見たのは11月。
http://aom-tokyo.com/exhibition/191005_kashikoken.html
池袋の古代オリエント博物館を訪ねるのは、何十年前かの久しぶりでした。
催し物で混雑するサンシャインシティ文化会館でしたが、エレベータでは途中の階でほとんどの人は降り、5階まで行く人は少なかったです。
出雲と大和展でもその一部が上野に来ていた、橿原考古学研究所付属博物館所蔵の名品をじっくり鑑賞できました。
企画展コーナーは下記のオレンジの導線部分のみ。
点数はそれほど多くはないが、奈良県の橿原考古学研究所付属博物館の所蔵品によって、大和の”くにづくり”の歴史、古代国家形成過程には、外来的な文化要素が多分に関わっていたことがわかるような構成となっていた。
具体的には下記のとおり。
第1章 くにづくり前史(1 狩猟採集社会、2 農耕文化の定着、3 異文化との接触)
第2章 王権誕生と外来要素(1 中央と地方の成立、2 前方後円墳の出現、3 遠隔地素材の支配)
第3章 国家形成と渡来文化(1 渡来技術による革新、2 王権伸長の源泉、3 往来の証)
第4章 古代国家成立と外交(1 宮都造営、2 神祭りと仏教、3 外交の証)
第5章 しきしまの大和ごころ
その展示の一部を紹介します。
左手前は弥生期の供献土器(宮滝遺跡、弥生中期・前1世紀~後1世紀)
葛本弁天塚古墳(3世紀、古墳時代前期)の特殊器台。
弧帯文により、丸と三角の窓があく。
特殊器台の上に載せた特殊壺。
橿原市にあった葛本弁天塚古墳は今は消滅しているとのこと。
https://www.city.kashihara.nara.jp/kankou/own_bunkazai/bunkazai/spot/bentenzuka.html
三角縁神獣鏡は新沢千塚500号墳から。
美しい勾玉。右上と左下は新沢千塚500号墳、左上は澤の坊2号墳、右下は室宮山古墳から。
こちらは珍しい「合わせ勾玉」は翡翠製。
横から見るとこの形。
説明板を撮りそびれてしまいました…
腕輪形石製品は、左から桜井茶臼山、猫塚北1号棺(中央も)右は新沢千塚500号墳。
島の山古墳粘土槨での出土状況の写真も。
石突も新沢千塚500号墳。
三角板鋲留短甲は、後出7号墳から。
小札鋲留衝角付冑は、新沢千塚281号墳から。
鉄製農工具の数々。新沢千塚500号墳や322号墳、塚山古墳などから。
現代の作品と言ってもわからない、金銅製装身具(金製垂飾付耳飾り)は新沢千塚などから。
寺口和田1号墳からの船形埴輪。
このような船により、各地がつながっていたのだろう。
縄文期の土偶もありました。
82か所の遺跡の位置が記された地図がありました。
現在は九州国立博物館を巡回中。
https://www.kyuhaku.jp/exhibition/exhibition_pre166.html
2021年3月19日~5月17日には、島根県立古代出雲歴史博物館に。