5月5日こどもの日、家族全員で「いちはらアート×ミックス」へ出かけた。
前売り券を4人分買っていたら終了間近になっていた(3/21〜5/11)
「晴れたら市原、行こう!」の呼びかけに対して、空は曇っていたが、混まなくてよいかと思い出発。
公式サイト http://ichihara-artmix.jp/
全貌を把握するのが難しかったが、これまでに行かれた方のブログを参考にして、とりあえず中心に近い位置にある旧里見小学校を目指した。
旧里見小学校(IAAES) 校舎の再生・設計は、みかんぐみ。
現地に着いたら本降りになった。
受付で公式ガイドブックを買って見学開始。(以下の写真説明の括弧書きはガイドブックによるものです)
・「プリンシパル オフィス」栗林隆
校長室が冷凍室になっていた。「空間を凍らせることによって時間を永遠に止め、痕跡を残す試みだ」そうだ。廊下で少し待って、グループごとに中へ入る。マイナス30度で、ものに触れると皮膚がくっていてしまうという注意を受ける。
校長先生の机の上に、大きな氷柱がつくられていた。
やかんとストーブも激しく凍っている。
応接ソファとテーブルも真っ白。花も凍っている。
子供ときゃあきゃあ言いながらあっという間に1分。外に出たら眼鏡が真っ白になった。
・「美術室」豊福亮
「旧校の教室を過剰に豪華絢爛な美術室につくり替えるインスタレーション」
廊下のドアの先に、赤い絨毯とシャンデリアのあるゴージャスな部屋。
複製された作品は、E.H.ゴンブリッチ著作の「美術の歩み」で取り上げられたもの。本物の大きさとは縮尺が異なるものが多いようだった。
複製といっても手書きの油絵でパワーがある。壁一面、天井一面が絵で埋まっていて圧倒された。
・「地熱の扉」小沢敦志
市原で鉄の廃材を集めて作品化。「何度でも再生できる鉄という素材の性質を生かした長期プロジェクトとして取り組む」そうだ。
「石」のような鉄の塊。並べられた本は「巨石」関連
・「養老山水図」角文平
「かつて児童がちが使っていた机を素材に、市原の地形をかたどるランドスケープを教室内に造形」した。
廊下側は、足を向けた机の壁になっていた。
かつて使われていたであろう、市原市の地図が描かれた黒板。市原市の背骨が養老川であることがわかる。川に沿って小湊鉄道が伸びる。市原市の面積は千葉県最大の368㎢。最小の浦安市(17㎢)の21個分、山手線内側(63㎢)の6個分近くある。
・「シンセティックワールドの再生2014」ホアン・スーチェ(黄世傑)
暗い教室の中で巨大なクラゲのようなオブジェが動く。
よく見るとぎょっとする。優雅な動き、きれいな色合いで、しばらく見入ってしまった。
・「芭蕉の月/デ・キリコの月/ガルシア・ロルカの月ほか」レオニート・チシコフ
デ・キリコの月
階段を見上げたところの、芭蕉の月。
黒板には、各々の作品の物語が書かれていた。
・「おかしな教室」滝沢達史
「廃校になった今、子供のころのかなわぬ夢(禁じられていたお菓子の持ち込み)を実現する」
部屋中がお菓子のパッケージで埋め尽くされていた。
ドロップキャンディーのシャンデリア。
真ん中を小湊鉄道が周回する(音のでる踏切もある)
壁もカーテンも、お菓子のパッケージ。
避難用語は本物か?
「お」さない、「か」けない、「し」ゃべらない、「も」どらない。
・「スピード・スペース・スピーチ」ミシャ・クバル
3つのミラーボールに投影された文字たちが室内を渦巻く。ボールを勢いつけて回すと光速移動しているような感覚に。
と、かなり楽しかった。子供たちも面白がっていた。
(写真を取り損ねた作品もありました)
この後、車を停めたまま、小湊バス(芸術祭周遊バス)で次の会場へ向かった。
つづきはこちら。
近くのこちらもおすすめです。
鳳来寺観音堂 西願寺阿弥陀堂 千葉県市原市 - 墳丘からの眺め