今回からは2023年10月中旬に訪ねた徳島墳行です。
徳島阿波おどり空港の、ターミナルビル前の阿波踊りの群像。バックは鳴門の渦潮。
空港からカーシェアを利用してまずは「段の塚穴」へ。
高速利用で1時間程、美馬ICからは4分の至近。広い駐車場完備。
駐車場にあった説明板。
国指定史跡 段の塚穴
古墳時代末期(6~7世紀)の横穴式石室を主体とする二つの円墳で、東の大きい方を「太鼓塚」、西の方を「棚塚」と呼んでいます。中に入るとひんやりした空気。この県下随一の壮麗な大石室は、国の史跡に指定されています。
美馬市教育委員会
美馬町の史跡マップ。ノーチェックの古墳が沢山あって、たじろぎました。
順路に沿って進むと、県道(川北街道)ぎりぎりに残る墳丘が目の前に。
開放している鉄扉。
羨道の石積みから素晴らしいです。
玄室内に小さな祠が2つ。
見上げる天井高は4.3m。
フラッシュで。奥壁の石積みが独特で、棚のように突き出してはいないですが中央を横断する石があります。
天井は4辺から持ち送られています。
奥壁を背にして。
玄門の上部は巨石が玄室側に持ち送られています。
駐車場にあった実測図。
玄室に向かって右側。
左側。
床面に近い所をみると、太鼓のような胴張り型であることがわかります。
側壁の様子。
その上部。見えている天井は小さな正方形。
玄門から開口部を。
開口部の先の景色。田んぼの先が吉野川です。
吉野川の源流は石鎚山まで遡るのですね。
西側からみる太鼓塚の墳丘。この背面にもうひとつの棚塚があります。
下記は美馬市のサイトによれば、段の塚穴の2基はどちらも古墳時代後期、太鼓塚古墳は径約37m・高さ約10mの円墳で、石室は全長13.1m、玄室長4.8m・高さ4.3m、幅3.4mで四国最大級の規模。
玄室の天井を斜めに持ち送ってドーム状とし、玄室側壁を胴張りにし、隣の棚塚のように奥壁に石棚をもつものもある構造は「段の塚穴型石室」と呼ばれるそう。
このタイプは分布範囲がほぼ旧美馬郡に限られ、この範囲に後の氏族につながるような同族集団が居住していたことが想定されるとのこと。
和歌山県の岩橋千塚古墳群の石室と似た特徴になるそうです~「古墳図鑑」解説より