熊本空港から最初に向かったのは、北に車で30分強の袈裟尾高塚(けさおたかつか)古墳。
駐車場完備。
上記の左の道が墳丘に続いています。
車は鎖で行き止まり。
説明板あり。
袈裟尾高塚古墳
この古墳は、直径約18m、高さ約4mの墳丘をもつ横穴式の円墳で、6世紀後半の築造とされています。
石室は、前室(約1.5m)と玄室(約2.8m)に分かれ、凝灰岩の巨石を立てた上に切石を積み上げ天井石を乗せています。
玄室の左右には屍床が設けられ、奥には造りつけの石屋形があります。奥壁には周囲に三角文を配した二個の靭が線刻され、厳門(第二羨門)の袖石に赤と白の三角文、前室側壁には朱の円文や同心円文が描かれ、玄門の上に渡してあったまぐさ石の上面には靭が浮き彫りにされています。
昭和初期の調査の時にはすでに盗掘されていましたが、ガラス玉、勾玉、鉄鏃、馬具等の鉄器類のほか、須恵器などが出土している。
なお、この古墳は昭和53年から55年度の保存修理工事によって復元されたものです。
昭和50年7月31日 県指定文化財
平成21年3月 菊池市教育員会
美しい形に整えられた円墳です。
回り込むと開口部。
扉はしっかり施錠。
扉脇の壁にも説明板が。
県指定史跡 袈裟尾高塚古墳
菊池川流域には多くの装飾古墳がありますが、袈裟尾高塚古墳はその最も上流に位置するもので、現在のところ菊池市唯一の装飾古墳です。菊池平野を見下ろす丘陵にあり、周辺には他に2基の古墳が確認されています。
つくられたのは6世紀後半で、墳丘の形は円墳であろうと推定されています。前室、奥室からなる横穴式石室が設けられ、石室の全長は7.22m、奥室は下部に腰石をまわし、凝灰岩の塊石をドーム状に持ち送って構成されており、石屋形をそなえています。
石屋形奥壁には、線刻により靭と連続三角文が描かれていることが知られていましたが、保存修理の結果、玄門の支柱石(袖石)に赤色の顔料、前室左側壁に赤の円文が確認され、玄門の楣石の上面に靭の浮彫が発見されました。
このような靭の浮彫が板状の石に刻まれている例は珍しく非常に貴重な資料といえます。
なお、石室内の床面からは昭和初期の調査時に、金環、勾玉破片、高坏、鉄鏃などが出土しています。
昭和53年から55年にわたり3か年継続で保存修理工事を行い、石室や墳丘の復原とともに保存施設を設置し、遺構の保存と活用を図ったものです。
平成26年3月 熊本県菊池市教育委員会
石屋形の写真部分。
石室図面。
obitoさんのサイトで石室内の貴重な写真が見られます。
菊池市の公式サイトにも。
菊池川流域装飾古墳群の最上流にある袈裟尾高塚古墳|菊池市公式ウェブサイト
上記のサイトにある「菊池市役所 教育委員会 生涯学習課 文化振興係」に確認すると、熊本地震後は公開しておらず、今後の予定もされていないとのことでした。
墳頂から北西方向の眺め。
東方向。
南から時計回りに。
ぐるりと桜に囲まれていました。
満開の時期に訪ねたいですね(2,3週間早かった)
2023年3月上旬訪問。