墳丘からの眺め

舌状台地の先端で、祖先の人々に思いを馳せる・・・

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蓮華寺舟形石棺 愛媛県松山市谷町

伊予墳行一日目の最後に訪ねた場所は松山中心部から3.5㎞北の蓮華寺。

東からの丘陵の先端側で出島のような独立丘上にあります。

 

丘の東側から登って行く参道。

 

上った先の山門手前、覆い屋の下に石棺が安置されていました。

 

舟形石棺の底部で、阿蘇凝灰岩製とのこと。

蓮華寺の石棺
この石棺は昭和41年頃蓮華寺境内で発見されていたが、昭和51年、当時の倉敷考古館の真壁忠彦館長が調査のため来松され、「九州阿蘇山の溶結凝灰岩で作られた古墳時代中期後半(5世紀)の舟形石棺の底部である」と発表されたもので、愛媛県下では初めての発見である。
その後、平成21年に松山市の埋蔵文化財センターを中心として蓮華寺古墳関連調査が行われた際、石棺から試料を取り、愛媛大学大学院榊原正幸教授によって組成分析が実施された。
その結果、石棺の石材は阿蘇溶結凝灰岩と断定され、真壁館長の発表通りの結論が確定した。瀬戸内海沿岸では、兵庫、岡山、香川に存在する同じ石質の石棺につながるものとなっている。
これらのことから、5世紀の古墳時代にこれを九州阿蘇の地からこの地に運ばせ石棺をつくらせた強大な権力を有した人物がいたこと、またこの山全体が古墳であるのではないかということを推測することができる。
(文:蓮華寺二七世住職 河合審澄)
平成28年吉日 潮見地区まちづくり協議会

 

説明板が無ければ、急な石段を上がってきてちょっとここで一休み、と感じてしまいそうですね。

「蓮華寺の石棺」の史蹟案内板を設置 | 潮見地区まちづくり協議会

 

先端側に縄掛け突起も。

 

山門をくぐった先で、さらに上がって本堂。

上記の説明板にもありますが、墳頂の雰囲気(前方部から見上げる後円部)を感じました。

こちらが本堂。丘の頂部は標高42m。

 

本堂の背後。ちょっと削った感が…

 

北東側には丘陵が。

 

北西側には瀬戸内海(右奥・堀江湾)も望めました。

 

この日の宿は松山中心部のホテルへ。すぐ前が大きなアーケードでした。