墳丘からの眺め

舌状台地の先端で、祖先の人々に思いを馳せる・・・

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大草岩船古墳(大草古墳群) 島根県松江市大草町

安来市の古代王陵の丘公園で眺めを堪能した後は、車で西に移動して中海と宍道湖の間の松江市の古墳へ向かいました。最初に訪ねたのは大草古墳群、出雲国庁跡と意生川を挟んだ南側丘陵にあります。

国庁跡から橋を渡った対岸に駐車場あり。

 

説明板完備。

大草古墳群
国指定史跡 安部谷古墳
県指定史跡 大草岩船古墳・古天神古墳・東百塚山古墳群・西百塚山古墳群
意宇川(いうがわ)の南の丘陵一帯には今から1400年から1600年前ごろに造られた数多くの古墳があり、大草古墳群と呼んでいます。
古墳とは、古墳時代に造られた豪族のお墓で、土を盛って造った高塚古墳と山の斜面を刳り抜いて造った横穴墓の両方があります。
高塚古墳には、前方後方墳の古天神古墳や、多数の方墳と円墳からなる東百塚山古墳群、西百塚山古墳群、露出した岩を加工して石棺とした珍しい大草岩船古墳(いずれも県指定史跡)などがあります。
横穴墓には、よく整った家形をした安部谷古墳(国指定史跡)があります。
これらの古墳からは副葬品として鏡や馬具・土器などが発見されています。
大草古墳群のように多数の古墳が集中して造られているところは県内では非常に珍しく、古墳時代の様子を知る上で貴重な遺跡です。
2006年3月 島根県教育委員会

 

川沿いに東へ向かうと安部谷横穴墓群と、古天神古墳・百塚山古墳群との分岐。

 

自分が訪ねた際はこの駐車場を知らずに、丘陵東側裾の「湯谷池の円筒分水」近くにある墓地に停めさせていただいて、墓地から南へ回り込む道を行ってしまいました。

 

すれ違いのできない細道を最初は車で入って見つけた登り路。停められるスペースは無いので墓地まで戻った次第。

 

急な山道を上がると分岐の標柱。

大草岩船古墳を目的地としていたのでその方向へ向かいます

 

蜘蛛の巣を沢山かぶりながら登った先に。

 

岩盤に掘り込まれた石棺が!

 

その説明板。

大草岩船古墳 島根県指定文化財
古くからこの山頂の岩盤の露頭に掘り込まれた石棺が知られており、「岩船」の名で呼ばれてきました。石棺は、船形石棺と呼ばれるもので、棺蓋はすでに失われ、副葬品もまったく知られていません。古墳の形は崩壊が著しいのですが、全長約26mの前方後方墳の可能性があります。墳丘からは円筒埴輪と須恵器の破片が出土しており、これから6世紀前半の古墳であることがわかります。
この遊歩道沿いの東百塚1号墳(5世紀後半)→大草岩船古墳(6世紀前半)→古天神古墳(6世紀後半)と続く、この地の歴代豪族の古墳の一つです。
島根県教育委員会

 

岩盤に掘り込んだ石棺は初めて見ました。ここに石の蓋を置いて、その上に土を盛ったのでしょうか。

露頭岩盤を上から掘り込むというのは横穴式墓の逆転の発想(?)かも、などと妄想しながら楽しませていただきました。

 

眺めのよい立地。

 

北東側の方向です。

 

うっすらと中海が望めました。