前回の茶臼山古墳の次に、300mほど東南東にある富士山(ふじやま)古墳を訪ねました。
茶臼山古墳入口から南方向。この左(東へ)の道が富士山古墳の麓に続いていました。
墳丘が残るのは神徳大神宮の敷地内。丘の裾の入口前に車を停めました。
途中に設けられた板石の参道。
グーグルマップではさらに登った先にピンが立っているのですが、鳥居の下には「昇殿でのご参拝は祭礼日に限らせていただきます」との掲示が…
その時ちょうど神社の方が外におられて見学の承諾を得られたので、鳥居をくぐって先へ向かいました。
拝殿前から振り返って。
拝殿のすぐ裏が墳丘でした。
山の上に築かれた山という感じです。
回り込んでいくと説明板が。
基壇のある円墳で、基壇の直径は86m、第二段でも55mあります。
県指定史跡 富士山(ふじやま)古墳
指定年月日:昭和32年8月27日
所在地:壬生町大字羽生田富士前
富士山古墳は、丘陵の先端部に築かれた二段築成の円墳です。谷を挟み西側にある茶臼山古墳とともに、南に広がる低地面を見下ろすように築かれています。
富士山古墳の発掘調査は、平成5年度に町教育委員会によって行われました。その結果、幅広く造られた墳丘第一段平坦面(基壇)は、南側は丘陵部を削り出し造られているのに対し、谷が迫る東西両側は盛り土を行い平坦面が造られていることを確認しました。
墳丘の規模は楕円形を呈する墳丘の第一段の直径が最大で86m、第二段の直径が55m、高さが約12mあります。
墳頂部からは二棟の家形埴輪と翳(さしば)形埴輪などが出土し、墳丘第一段の平坦面からは円筒埴輪列と馬と人物からなる形象埴輪列も確認されています。とくに家形埴輪はいずれも高さが160㎝を上回る国内でも最大級の埴輪です。円筒埴輪も外面に七条の突帯をもつ直径約45㎝・高さ1mを超える大型の埴輪です。
平成27年3月 壬生町教育委員会
墳頂からは高さが160㎝もある家形埴輪が2棟出土。
測量図のアップ。さきほどの拝殿は基壇に入り込むかたち。
基壇と墳丘です。
基壇が南側を。富士山古墳からは南の平野部が木々の間から確認できました。
こちらが墳頂の様子。
墳頂から振り返った説明板方向(南)
北方向には、ここでも鹿沼カントリー俱楽部が見えました。
埴輪の画像は資料館のサイトで見られます。
富士山古墳出土家形埴輪(円柱の家) | 壬生町立歴史民俗資料館
富士山古墳出土家形埴輪(壁のある家) | 壬生町立歴史民俗資料館
7年前の夏に茶臼山古墳を訪ねようとして撤退したときに、資料館でその家形埴輪を見ていたことをブログに残していましたが、記憶からは飛んでいました。
国指定史跡・壬生一里塚~壬生城址・壬生町歴史民俗資料館~茶臼山古墳(途中撤退) - 墳丘からの眺め
じこまさんのブログによれば、神社内を通らずに、道路沿いの古墳の石碑脇から登るルートが正しかったようです。(自分はこの石碑を見逃しました)