前回の猪ノ塚古墳から2㎞半ほど東、一つ丘陵尾根を越えたその裾にあるのは大坊古墳。
南から北に延びる細長い谷戸地形。中央に川があり、その左右に田があり、山裾に昔からの集落が連なるようなエリアです。
道路脇のここが古墳入り口でした。奥に標柱が見えています。ブロックに足をかけて柵の間を進みました。
上記で左側(南)を振り返って。近くに車を停める場所はありません。
標柱左を登ったところに、石室が口を開けています。
その説明板。
広島県史跡
大坊(だいぼう)古墳
昭和58年11月7日指定
中条の谷を見わたす丘陵の東斜面に築かれた大坊古墳は、直径約14m、高さ約5mの南北方向がやや長い円墳です。
横穴式石室の入り口は南東に向けて開いており、石室の長さは11.2m、幅・高さとも約2mと大規模なものですが、昔から入り口が開口していたため、残念ながら石室内の副葬品は不明です。
この石室の特長は、花崗岩の表面を磨いたような石材を使用していること、玄室(遺体を葬る部屋)と装道(玄室へいたる廊下)がほぼ同じ規模で設計されていることがあげられます。
また、玄室が床面の中央に置かれた二個の石によって前後の二室に分けられており、玄室の入り口には二本の石柱が立てられています。
これらの特徴から大坊古墳は古墳時代も終わりに近い7世紀の初め頃に、この地方の有力な豪族の家族基として築かれたものと考えられます。
平成25年(2013)3月
福山市教育委員会
福山市のサイトによれば、墳形は”やや長い円形”としながらも、15m×12mの長方墳の可能性も指摘されているとのことです。
大きな開口部。
立ったまま入れます。
石柱(羨門?)の向こうが玄室です。石室長11.2m。
玄室は床の2個の石で前後に分けられています。
フラッシュで。見事に加工された花崗岩の巨石が使われています。高さも幅も2mあって、この精度。
奥壁を背にして。
同じ位置から左側壁を広角で。
右側壁を。
車も複数台、収まってしまうのでは。
石柱のところから開口側。羨道部も玄室と同じ規模を持ちます。
開口部前から西方向の眺め。