墳丘からの眺め

舌状台地の先端で、祖先の人々に思いを馳せる・・・

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一つ山古墳 香川県さぬき市津田町鶴羽

前回の赤山古墳からは、津田湾の南東端に突き出た”鵜部の鼻”にある古墳を目指しました。

 

目指していたのは「けぼ山古墳」でしたが、小さな半島を東からアプローチしたところ行き止まり。真ん中が名古島でその左が津田湾、右奥の山は小豆島です。

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そこから振り返ったこの小山の上にも古墳があることに現地で気づきました。

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道端にあったこの説明板で。

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一つ山古墳
一つ山古墳は、一つ山の頂上(約30m)にあり墳頂部からは海が見え、晴れた日には淡路島が望めます。
平成17~19年度の発掘調査により、4世紀後半につくられた直径約27m(南北約27m・東西約25m)、高さ約4mの円墳であることがわかりました
墳丘は2段築成で墳丘裾部を水平に整形するなど非常に丁寧な造り方をしています。また下半分を地山整形、上半分を盛土によって構築しています。そして外表施設として上下二段に葺石がめぐらされていて、上段葺石の外側のテラス面(平らな面)には小さい円礫混じり粘質土を敷いています。下段の葺石は一番下に基底石として長軸20~30㎝の大ぶり石材を据え、さらに拳大の石を差し込むように斜めに葺いています。墳丘の西から南にかけて壺形埴輪が出土しました。上下段ともに葺石からテラス面にかけて出土しました。
古墳の埋葬施設(被葬者が納められている場所)は、平成23年度に行われた確認調査で墳丘の中心に南北軸に1基あることを確認しました。埋葬施設には刳抜式石棺が安置されており、石材は火山岩の白色の凝灰岩(さぬき市鶴羽)です。この石材は赤山古墳・岩崎山4号墳・けぼ山古墳をはじめ県外では鶴山丸山古墳(岡山県)、久米田貝吹山古墳(大阪府)、大代古墳(徳島県)の有力古墳でも使用されています。石棺の形状から赤山古墳(前方後円墳)と岩崎山4号墳(前方後円墳)の間の時期に位置づけられると考えられます。
これまで、香川県内の前期古墳では刳抜式石棺をもつ古墳は前方後円墳に限られていましたが、今回の調査にいより円墳から刳抜式石棺を確認した事例としては初めてとなる貴重な古墳です。
さぬき市教育委員会

 

その裏に「約100m」との案内板。最初だけ腰高の草を漕いでいきます。

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標高30mほどを登ります。

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頂上の墳丘はブルーシートで覆われていました。

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ロープ脇を辿って海側の眺め。

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