井原(いわら)1号墳は、前回の西堂古賀崎古墳から400mほど南西に立地。平地にあって周囲から目立つ墳丘。
道路際に説明板。
墳長43mの前方後円墳。
市指定史跡 井原(いわら)1号墳
平成16年6月30日指定
糸島市井原541番地
この古墳は赤崎川西岸の丘陵上に築かれた古墳時代前期の前方後円墳です。平成14年に発掘調査を行いました。墳丘の全長は43mで、後円部径25m、高さ3.6m、前方部幅25mです。墳丘は前方部2段、後円部3段築成で、斜面には葺石が施されています。
後円部の中央で主軸を南北に向けた全長2.5mほどの大形箱式石棺を発見しました。石材はほとんど抜き取られていましたが、北小口の石が残っていました。抜き取られた側石の一枚は今も墳頂部に残されています。
石棺の棺外には鉄剣、鉄鏃とともに、鋸、斧、ヤリガンナ、錐などの鉄製工具が一括して副葬されていました。井原1号墳の被葬者は怡土平野を治めた首長のひとりと考えられます。
糸島地方を代表する貴重な文化遺産です。みんなで大切に保存しましょう。
糸島市教育委員会
実測図部分。
糸島市のサイトによれば、築造時期は古墳時代前期。
南西側から。手前が後円部で、左奥へ前方部がつづきます。
北西方向の眺め。墳裾のカーブは、くびれ部にそっているのでしょうか。
グーグルアースで。
墳頂に墓石が見えるのですが、草丈が深いのと斜面が急だったので、登るのはやめにしました。
スタルペスさんのブログには、2019年に探訪された際の、草のない墳丘、石がゴロゴロころがる墳頂の画像が掲載されています。
額田大玉さんのサイトでは、墳頂で木の幹に取り込まれた箱式石棺側石の写真も。
墳丘の南東裾から、西堂古賀崎古墳の遠望(中央奥)