20世紀初頭にフィンランドで活躍した建築家、エリエル・サーリネン(1873~1950)の展覧会を見に行きました。
ポスター上部の魅力的な螺旋階段はポホヨラ保険会社の中央らせん階段。
ヘルシンキ中央駅のすぐ南東です。
ポスター下部の写真は、2人の仲間とつくった共同設計事務所兼住居・ヴィトレスクのダイニングルーム。
展示にはその邸宅の部屋の一部の再現もありますが、全体的に図面や写真、映像などの資料が中心でした。木製の家具や、ガラスや陶器の食器、鉄製の燭台やテキスタイルなど、まさに北欧モダンの世界。
デザインの源は、19世紀に医師エリアス・リョンロートが民間説話からまとめたフィンランドの民族叙事「カレワラ」にあるそうで、ナショナル・ロマンティシズムと呼ばれるそう。
建築家としてのデビューはパリ万博フィンランド館で、重厚な石組のポホヨラ保険会社ビルを経て、次第に「モダニズム」へ向かい、ヘルシンキ中央駅、フィンランド国立博物館と、フィンランドの首都を代表する建物を手掛けていきました。
ヘルシンキ中央駅。
駅から北西に徒歩11分のフィンランド国立博物館。
撮影可だった「カンファレンス・チェア」(デザイン・製品化:1946~1950)
展示の一部には、アメリカでJFK空港ターミナル5などを設計した、息子のエーロ・サーリネン(1910~1961)の写真資料なども。
そのエーロ・サーリネンが手掛けた「チューリップ・チェア」も展示されていました。
たまたま訪ねたこの日の8月20日が、父も子も誕生日であったとのことで、チューリップ・チェアの撮影はこの週だけの期間限定でした。
親子の素敵な写真でした。
遅ればせながら、タグでお祝いします。