墳丘からの眺め

舌状台地の先端で、祖先の人々に思いを馳せる・・・

安楽寺・八角三重塔(国宝) 長野県上田市別所温泉

前回のつづき。

酒屋さんで「旭の出乃勢」 購入後はバイパスに戻って千曲川を南に渡り、上田電鉄の終点・別所温泉駅に近い安楽寺にある八角三重塔を見に行った。

 

事前に調べていなかったので、どこまで車で入れるか心許なかったが、山門のすぐ下に参拝客用の無料駐車場があった。

曹洞宗 崇福山 安楽寺案内図
安楽寺は天長年間(824~834)に開かれたと伝えられる寺で、鎌倉時代中期には鎌倉北条氏の外護により禅寺として栄え、多くの学僧を育てていた。しかし北条氏滅亡(1333)後は、寺運も傾いて正確な史料も残らないが、国宝・重要文化財等数多くの文化遺産を蔵して、信州最古の禅寺のおもかげを残している。

 

駐車場の後ろに杉木立の参道。 

 

石段を上がって振り返って。

 

拝観料(一般300円)を納めて境内へ。

 

本堂にお参りしてから、順路に沿って左の山に登る。

 

すぐに独特の形をした屋根が見えてきた。八角形の屋根といえば法隆寺夢殿や興福寺北円堂・南円堂が有名だが、塔になっているものは初めて見た。

 

最後の西日が当っていた。

 

一層目は屋根ではなく庇(裳階:もこし)なので「重」に数えない。開いた傘を重ねているようて、軽やかな印象。

 

軒下の扇垂木が大迫力。

 

八角の一辺は直線ではなく、内側に弓なりに反っている。

 

山の中腹、斜面を削って一部平坦にしたところに立っている。周囲にあまりスペースがないので、全容を収めるのは難しかった。

光が当っているところが連子窓。二層目・三層目の各面には縁や手摺、扉は無く、連子窓が八つずつ開く。

 

現地説明板。「仰いでお参りすることが大切です」とある。

国宝 八角三重塔説明
この塔は一見、四重塔に見えるが、昭和27年長野県最初の国宝として指定された折り、初重の屋根はひさしに相当する「裳階(もこし)」であるという見解で、裳階付き八角三重塔として認定された。
建立年代については詳らかではないが、安楽寺が鎌倉北条氏の外護によって栄えた寺で、開山樵谷惟仙禅師(しょうこくいせんぜんじ)が入宗僧、二世幼牛恵仁禅師(ようぎゅうえにんぜんじ)が中国よりの帰化僧として住職していた頃、また当地に守護として信州一円に威を張った塩田北条氏が館を構えていた鎌倉時代末期(1277~1333)以外に考えられないというのが定説になっている。塔は本来、仏舎利(釈迦の遺骨)を奉安したものだが、中世以後は特定の人物や戦死者の供養のために建てられた例が多く、恐らくこの塔も北条氏の供養塔として建てられたものと考えられる。
建築様式は当時、中国宗代の先進技術であった唐様(からよう:禅宗様)を用い、扇垂木・弓形連子・詰組など、和様の塔とは違った重厚な佇まいを見せている。八角塔は奈良・京都などに記録として残されているが、それらが失われた今日、我が国に残された唯一の八角塔であり、禅宗寺院に残る塔としても極めて貴重な遺構である。
※三重塔は仰いでお参りすることが大切です。山の上から眺めおろすものではありません。
※墓地に中には入らないでください。
安楽寺

 

図の部分のアップ。宝珠までの高さは18.75m。

 

上田市文化財マップ」にも、筆頭に、詳しく取り上げられていた。

建物内部、広い空間の中央に仏様が安置されている写真が興味深い。

http://museum.umic.jp/map/document/dot1.html

 

周囲はお墓(立入禁止箇所あり)

 

お墓の前から振り返って。 

 

組物も素晴らしかった。

 

二層目の組物は「三手先」で、深い軒を支えている。

 

帰路、本堂を後ろ側から。