北江間横穴群へ向かう途中の県道にて「北条義時墓⇒」のサインを見て、北江間の江間は江間小四郎(北条義時)の江間であったと気づいた次第。
大河ドラマを見ているので、小栗旬の顔が浮かびました。
矢印の方向へ枝道を入った先に、北條寺。山門脇に駐車場あり。
北條義時が、亡くなった子のために創建した寺院だそう。
巨徳山 北條寺
宗旨:臨済宗建長寺派
伊豆の国八十八ヶ所霊場13番札所
横道三十三ヶ所霊場8番札所
中道三十三ヶ所霊場16番札所
鎌倉幕府創立に功績があった北條時政の子息、義時(江間小四郎)が創建した寺院。
伝承によれば、義時の嫡子安千代が大蛇に襲われて命を失ったため、北條寺を墓所とし、七堂伽藍を建立したという。この時、仏殿の本尊「阿弥陀如来挫創」を運慶(鎌倉時代の仏師)に命じて作らせたと伝えられている。
本尊「観音菩薩座像」は、南北朝時代の作で、寄木造、漆塗で、高い髷や全面に広がる絵画的表現の衣文など、中国宋代風の像容である。
また、北條政子が奉納したとされる「牡丹鳥獣文繍帳」三張が伝来している。
境内にある「小四郎山」と呼ばれる丘の上には、北條義時夫妻の墓がある。
木造観音菩薩坐像 静岡県指定文化財
南北朝時代 桂材寄木造
木造阿弥陀如来坐像 静岡県指定文化財
鎌倉時代 桧材寄木造 国重要美術品
牡丹鳥獣文繍帳 静岡県指定文化財
北條義時の墓 伊豆の国市指定文化財
平成27年7月 伊豆の国市
山門脇で拝観料を納めてまずは本堂へ。御本尊を拝んでから墓前へ。
大河ドラマの先行きを楽しみにしている人にはネタバレになる説明板。
北条義時夫妻の墓
北條義時は時政の次子で、源頼朝夫人政子はその姉である。幼少より江間の館に育ち、江間小四郎と称した。頼朝の旗挙げ以来父時政兄宗時とともに従い大功があった。
鎌倉三代将軍実朝の不慮の死により、源氏の正統が絶えると京都より頼朝の姉の曾孫に当たる藤原頼経を迎えて自らは執権となり勢威を極めた。
後鳥羽上皇はその専横を憤り、承久3年(1221)院宣を下して義時を討とうとされた。義時はその子泰時、弟時房に大軍を率いて京都に攻め上らせ、官軍を大いに破り、帝を廃し、後鳥羽、順徳、土御門の三上皇を配流した。これが世にいう承久の変である。
義時は承久の変後3年、元仁元年6月13日急死した。時に62歳であった。
長子泰時らは、北条氏発祥の地にあるこの寺に墓を建て追善の碑とした。なおこの墓は向かって右が義時、左が後妻佐伯氏娘の墓である。
右側が北条義時の墓。
左の、奥さんの墓は、比企氏の娘の「姫の前」と離婚したのちに継室となった「伊賀の方」(藤原朝光の娘)になるそうです。
お墓のそばから東方向の眺め。
北條寺から300m北東にある江間公園。
公園の北東角に「北条義時館跡」の石碑と説明板がありました。
隣接して「国指定天然記念物 地震動の擦痕」
公園化以前の小学校校庭に展示されていた魚雷に地震で擦り傷がつき、地震計のように記録が残ったもの。
地震動の擦痕 | 南から来た火山の贈りもの 伊豆半島ジオパーク
テニスコートのフェンスに義時の絵(?)が。
北條寺の南東1㎞、狩野川の対岸にある願成就院も拝観しました。
駐車場になっている場所も国指定史跡。
山門の奥に本堂。拝観料は700円。
山門から左へ向かうとすぐに北条時政の墓がありました。
願成就院は北条時政が造営した寺で、毛越寺を模した浄土庭園もあったとのこと。
北条時政公開墓
奥州征討戦勝祈願
願成就院
天守君山 願成就院(高野山真言宗)の創建について
鎌倉幕府の公式記録「吾妻鏡」と近年発見された国立歴史民俗博物館本「転法輪抄」の「伊豆堂供養表白」により、願成就院が北条時政によって造営され、文治5年(1189)6月6日に立柱上棟の法要が営まれて、本尊阿弥陀三尊と不動・多聞(毘沙門天)の形像が安置され、源頼朝と後白河法皇の長寿と天下泰平、そして北条氏の繁栄と奥州藤原氏の征討の成功を祈っていることが明白になった。今日大師堂にお祀りする国宝の運慶作5躯の仏像は正に創建時の形像である。伽藍の営作は、二代義時、三代泰時までの40年間に及び北条氏の氏寺として栄えた。前面に池が広がる浄土様式の庭園をもつ大規模な臨池伽藍寺院であり平泉の毛越寺を模したと言われている。昭和48年に守山(後山)東斜面と境内及び東側隣接地が「史跡願成就院跡」として国指定史跡に指定されている。
伊豆の国市
本殿には運慶作の仏像が5体。
全国に13体ある運慶作の国宝の仏像のうち、5体を拝観できます。(距離はありますがじくりと)
マップを見ていたら、韮山駅前に大河ドラマ館があったので訪ねました。
入館料は400円ですが、イオンカードを提示すると100円引きに。
団体さんと遭遇。北條寺や願成就院も賑わっていました。
展示は衣装やインタビュー動画などですが、ドラマの世界に浸れます。
ドラマで使われている音楽、結構好きです。
展示会場は伊豆の国文化センターの一部が使われていて、屋根上に上がると富士山が望める”映え”スポットも。