墳丘からの眺め

舌状台地の先端で、祖先の人々に思いを馳せる・・・

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善一田古墳群・その4 福岡県大野城市乙金東

今回が、善一田(ぜんいちだ)古墳群の最終回になります。

前回までに19号墳~18号墳~17号墳~16号墳~その右の土壙墓群を見てきました。


こちらは12号墳の北側の土壙墓群。

土坑墓群(7世紀頃)
土坑墓は地面に穴を掘り、墓としたものです。ここには4基あり、土坑墓の形を舗装で表現しています。写真は副葬品としてお供えされた土器です。

 

12号墳を見る前に、奥の11号墳(左)と10(右)を。

 

”素朴な古墳”、いいですね。

11号墳 ~素朴な古墳
かたち・大きさ:円形・11m
つくられた時代:7世紀前半
埋葬する部屋:横穴式石室
石室は埋め戻して保存し、築造時の姿を復元しました。

 

並んでいますが、山裾側の10号墳が半世紀先につくられています。

10号墳 ~山裾につくられた古墳~
かたち・大きさ:円形・12m
つくられた時代:6世紀おわりごろ
埋葬する部屋:横穴式石室
見つかったもの:鉄のやじり
石室は埋め戻して保存し、築造時の姿を復元しました。

 

10号墳から見る”列”を。左から10号墳、11号墳、12号墳、13号墳。

 

こちらはU字形の窪みがある12号墳。

 

逆サイドから。右奥が11号墳。

 

一度築かれた数十年後に”増築”された墳丘だそうです。

12号墳 ~墳丘を増築した古墳~
かたち・大きさ:円形・15m(改造前)⇒楕円形・20m(改造後)
つくられた時代:6世紀のおわりごろ
埋葬する部屋:横穴式石室
見つかったもの:鉄の刀・鉄のやじり・ガラス玉
直径15mの円墳としてつくられましたが、築造から数十年後に入口側を増築し、長さ20mの楕円形の墳丘に改造した古墳です。改造後の姿を整備しました。

 

そしてこちらが13号墳。

13号墳 ~最後につくられた古墳~
かたち・大きさ:円形・11m
つくられた時代:7世紀中頃
埋葬する部屋:横穴式石室
見つかったもの:鉄のやじり・小刀
水城や大野城がつくられた頃の古墳です。石室は完全な形で残っています。

 

扉越しに玄室を。

 

最後に14号墳を。

 

天井は無いですが、石室内に”入れる”古墳です。

14号墳 ~長い通路(羨道)をもつ古墳~
かたち・大きさ:円形・12m
つくられた時代:7世紀のはじめごろ
埋葬する部屋:横穴式石室
見つかったもの:馬具・鉄の刀
石室内を自由に見学することができます。

 

羨道から玄室を。

 

奥壁を背にして。両袖形ですね。

 

14号墳の前から。左端が19号墳、その右上に18号墳~展望の丘。

14号墳の右肩に13号墳、その右肩に17号墳~16号墳。右は12号墳。

 

この全体説明板があるあたりに、かつて15号墳があったようです。

後ろの山のすぐ先(18号墳から100mほど)に九州自動車道が通っています。

 

公園北側の駐車場とトイレ。

2024年2月下旬訪問