前回の萬福寺からは益田川沿いに南西1.2㎞ほど進み、この日の最後の訪問先で今回の目的地、島根県立芸術文化センターに到着。
駐車場近くから見る建物。壁にも瓦(石州瓦)が使われています。
入口に向かいます。
左側がエントランス。
エントランス正面に緩い築山があり、初代のグラントワセンター長だった地元出身の彫刻家・澄川喜一氏による石彫作品「おろち」などが置かれています。
彫刻を背にして建物を。は2005年築、設計は内藤廣氏。
そこから左側。
右側。
グーグルアースで全貌を。エントランスは北東側の道路に正対しています。
エントランス内部の様子。こちらや中庭などは無料で入れるエリアです。火曜休館。
グラントワの平面図。中央広場を囲むように、左側に美術館、奥に大ホール、右側に小ホールやスタジオ、レストラン等を配置。
まずは「中庭広場」へ。
水盤の水は”動いて”いて、四辺の細い溝に流れていきます。心地よい水音でした。
美術館側から。使われた石州瓦(石見地方で生産されている粘土瓦で、三州瓦・淡路瓦と並ぶ日本三大瓦)は28万枚になるそうです。
周囲には軒があって、椅子でくつろぐこともできます。
コンクリート仕上げですが、木目の転写や端のカーブが柔らかい印象。
廊下の壁にも焼き物が。
こちらは美術家エントランスホール。大きな半円筒型ドーム。
逆サイドから。柱も荘厳です。
そしてこちらの展示を堪能しました。
内藤廣の過去最大規模の個展で、「Built(ビルト=建設された建物)とUnbuilt(アンビルト=実現しなかった建物)」をテーマとし、このグラントワのように実現した建物だけではなく、実現しなかったコンペ案や今計画中の建物などの模型や映像、スケッチなどの資料が数多く展示されていました。素晴らしかった。
こちらは大ホール。入れ子のようにコンクリ壁に囲まれた空間がはいっています。
聖堂のようでした。
ホールには入れなかったので、絵葉書を購入。舞台から客席側。
展示の動画インタビューで、舞台に立つ演者が気持ちの良い空間を目指したと言われていました。客席との一体感が保てるように最後列との距離を35m(?)以内に収めたそうです。
こちらの島根県の観光サイトにて内部の画像も見られます。
島根の名建築!美術館と劇場が融合する「グラントワ」の空間芸術 | しまね観光ナビ|島根県公式観光情報サイト
展示を見終わると、外は天気雨。
濡れた瓦も美しく。
上記の島根県のサイトによると、石州瓦は昔は登り窯で焼かれて色味が一枚一枚異なり自然とグラデーションが生まれていたそうですが、今回その風合いを出すために釉薬の色を調整して6種類の瓦をつくったとのこと。
瓦なので、メンテナンスも楽なのだそう。
もとは「土」というところは土器や埴輪と一緒ですね。土師器と須恵器の中間色でしょうか。