月の輪古墳を訪ねた後、麓の集落にある郷土資料館を訪ねました。
月の輪郷土館の案内板。
月の輪郷土館
この郷土館は美咲町立の考古館で、月の輪古墳の発掘を記念して造られました。郷土館には、月の輪古墳の出土品を中心に美咲町内の遺物を含めて約2000点を収蔵し、主なものを展示して無料で公開しています。また、村をあげての発掘調査は、カラースライドと映画に「月の輪古墳」として記録され、歴史教育に使われています。飯岡の郷では、毎年8月15日頃「月の輪おどりの夕」を開き、村をあげて月の輪古墳発掘を祝います。
環境省・岡山県
立派な建物ですが、到着してから常時公開ではない「収蔵庫」であることに気づきました。
停めた車の左に「月の輪収蔵庫を見学される方は、下記の方に申し出てください」との説明とともに、お二方の氏名と電話番号が。そのうちの角南さんに電話をすると、収蔵庫を開けていただけるとのこと。
少し待つと、わざわざ車で来られて開錠していただけました。
月の輪古墳から発掘された、大変貴重な副葬品や埴輪がずらり!
数多くの鉄剣や鉄鏃。
副葬品は、さまざまな色に染められた多種類の絹織物で包まれていたとのこと。
鉄鏃の塊。
こちらのケースには装飾品。
発掘されたままの状況の首飾り。
こちらは船の形の土製品。吉野川を行き来していた船でしょう。
そのとなりには、動物形の土製品。
円筒埴輪と朝顔形埴輪。
復元サイズの楯形埴輪は結構大きかったです。
表面に線刻された模様。
靭形埴輪もあります。
その表面の線刻。
その先にもずらりと埴輪が並びます。
甲(よろい)形埴輪と楯形埴輪。
胸の線刻は鏡でしょうか。
錣の細かい線刻。
家形埴輪も壮観。
朝顔形埴輪、円筒埴輪、蓋(きぬがさ)形埴輪。
釜の上古墳の家形埴輪も。
他にも、陶棺などが。
開錠・解説していただいた角南(すなみ)さんは、なんと発掘調査に中学3年で参加された方でした。あの近藤義郎先生にも直接学ばれたとのこと。そんな方にマンツーマンで解説をいただくという至福の時間でした。
突然の電話に対応していただき、誠にありがとうございました。
検索すると、角南さんの記事も。
https://afw-at.com/page.php?id=555
【作州】月の輪の心を語りつぐ会会長・角南勝弘さん(84) 発掘調査の熱気を後世に:山陽新聞デジタル|さんデジ
外へ出て、月の輪古墳のある稜線を教えていただけました。
中央からやや左
こちらは館内に掲示されていた写真。