墳丘からの眺め

舌状台地の先端で、祖先の人々に思いを馳せる・・・

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伝佐山古墳 熊本県玉名市繁根木

伝佐山(でんざやま)古墳は、玉名市歴史博物館から600mほど南南西、国道347号のすぐ北側、繁根木川の西180mほどにあります。

 

国道から一本裏道沿い。

 

なかなか大きな墳丘です。

 

その説明板。

玉名市指定史跡 伝左山(でんざやま)古墳
指定年月日:昭和46年2月16日
この古墳は古墳時代後期の豪族の墓である。安政4年(1857)に発見された円墳で埋葬施設は頂上に舟形石棺、中腹に横穴式石室の2つがあり全国的にも珍しい。
横穴式石室は平たい割石で小口積みにし全面に朱が塗ってあり、室の形は入口を西側にして通路、前室、奥室からなっており、奥室(高さ2.5m)には石障と呼ばれる高さ0.5mの板石が室の壁に沿って建てられている。
この古墳から発見された主な出土品
・横穴式石室から
よろい(短甲)、かぶと(眉庇付冑)、刀(大刀)、鉄製すねあて、矢入れの金具(胡)やじり(鉄鏃)、勾玉管玉(碧玉製)、ガラス製の黄と青の小玉、純金の垂れ飾りをつけた耳飾り
・舟形石棺から
よろい(短甲・頸甲)、かぶと(衝角付冑)、刀(直刀。素環頭大刀)、やじり(鉄鏃)、管玉(碧玉製)、ガラス製黄色の小玉
なおこの古墳は「玉名郡弥富村繁根木の古墳」と呼ばれたこともある。
平成9年3月 玉名市教育委員会

 

墳頂に祠。

 

墳頂から西方向。

 

北西方向を。

 

下記は玉名市歴史博物館に展示されていた、伝左山古墳の横穴式石室写真。

 

その解説文。

伝佐山古墳
玉名市繁根木字北にあるh滑稽35m、高さ5mの円墳。
指定:玉名市指定史跡
年代:5世紀中期(460年前後)
複室の横穴式石室と、阿蘇溶結凝灰岩製の舟形石棺をもつ全国的にも珍しい古墳です。
横穴式石室からは、武具・武器・馬具・装身具・工具が、舟形石棺からは、武具・武器・装身具・工具が、墳丘からは、家形石棺・円筒埴輪・人物埴輪が出土しました。
初現的な複室構造とされ、石室構造の変遷を理解するうえで重要であると、研究者の間では古くから注目されています。
写真は、伝佐山古墳の玄室から羨道に向かって撮影したものです。玄室は縦2.2m・横1.9m・高さ2mで、奥壁と左右壁の3ヵ所に突起をもつのが特徴です。前室は縦0.9m・横1.1m・高さ0.8m。玄室、前室ともに安山岩を小口積みにし、ドーム形を形づくり、全面にベンガラを塗布しています。

 

今でもこの空間が内包されているのでしょう。

 

玉名市のサイトによれば、墳形については西側もしくは南側に前方部が付く前方後円墳であった可能性もあるそうです。

伝左山(でんざやま)古墳|玉名市