墳丘からの眺め

舌状台地の先端で、祖先の人々に思いを馳せる・・・

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大谷石採掘場「OHYA UNDERGROUND」えにしトラベルツアー前編 栃木県宇都宮市大谷町

 6月最後の日曜日、前から予約していた大谷石採掘場跡を「探検」するツアーに3人で参加した。宇都宮駅9:10出発に合わせ新幹線を利用。マイクロバスで道の駅「ろまんちっく村」へ向かい、車で来た方々やガイドさんたちと合流して大谷地区に向かった。朝は雨だったが、着いたら青空だった。

はじめに訪れたところは現役の採掘場。日曜日なので業務はしていないが、緑の畑の中に切石が積まれた作業場があった。

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綺麗にカットされた大谷石。大きなドミノ板のようだ。

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石をカットする機械。

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カットするチェーン。

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 石の加工は屋根の下で行うが、屋根の向こうに採掘場があった。

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畑地が急に切れ込んでいる。

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 30m×30mくらいの正方形に近い穴が空いていた。

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 壁に沿って階段がついている。

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 深さは60mになるそうだ。

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下記の張り出し部分に石を引き上げるクレーンがあり、そこから写真を撮っている。

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クレーンは対岸にも1箇所ある。

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クレーンの両脇に金網のついたスペースがあり、真下を見ることができる。

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 カメラを落としたら終わり。というか、ここで身体のバランスを崩したら終わり。

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ズームアップ。最下部に見える穴からは横に坑道が長く続いているそうだ。

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またマイクロバスに乗って、今度は江戸時代からの採掘跡に向かった。

このあたり、ところどころにボコボコッと高さ20mくらいの岩の塊が露出していて独特の景観になっている。

見た目は普通の小山だが「ホテル山」の横を通った。旧帝国ホテルの外装・内装は大谷石(とスクラッチタイル)で覆われていたが、そこで使った大谷石は「山ごと」買われたそうで、その跡が「ホテル山」と呼ばれるようになったとのこと。

 

ちなみに、大谷石は「凝灰岩」つまり火山灰が固まったもので、耐火性にすぐれ加工が容易で比較的軽いので建築石材として広く使われてきた。

石の美術館(@那須・隈研吾設計)の石材である芦野石も凝灰岩で大谷石の仲間。

http://www.stone-plaza.com/pc/jp/information/index.html

 

栃木県内では古墳の石室石材にも使われており、壬生町の大円墳「車塚」の石室も大谷石。

国指定史跡 車塚古墳 栃木県壬生町 - 墳丘からの眺め

http://www.maibun.or.jp/qa/a15.html

 

宇都宮市のHPによれば、大谷石の推定埋蔵量は6億トン。現在の出荷量は年2万トン(最盛期の昭和40年代は年89万トン)なので今のペースでは3万年はもつ?

https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/sangyo/jibasangyo/002253.html

 

つづく。