前回の塚園古墳群からは車で40分以上南下して、2年前の墳行の際に目前で見そびれた、宇土市の向野田(むこうのだ)古墳へ向かいました。
ちなみに、今回の墳行は北や南に行ったり来たり。出だしのチブサン古墳の下調べ不足が響きました。
向野田古墳は、前回墳行で宿泊したホテル(グッドイン松橋)から、たった400m。
細道にいきなり入口があるので、車は広いところに停めてくる必要があります。
なかなか急ですが、のぼりやすい小径。
墳頂の標柱と説明板が見えて、最後の登り。
説明板は2枚。
向野田古墳は全長約90mの前方後円墳で4世紀末の築。竪穴式石室には全長4mの舟形石棺があり、中から30代後半の女性の人骨と豊富な副葬品(重文指定)が出土。
向野田(むこうのだ)古墳
所在地:宇土市松山町字向野田3993番地ほか
墳丘:全長約90mの前方後円墳で埴輪や葺石をめぐらせています。宇土市指定史跡。
時期:4世紀末
概要:後円部に長さ4mの舟形石棺を納めた竪穴式石室があり、その石棺内には30代後半くらいの女性が、数多く副葬品を伴って埋葬されていました。石棺は蓋・身ともそれぞれ一石の阿蘇溶結凝灰岩を刳り抜いたもので、その長さは全国第二位を誇ります。
副葬品:国の重要文化財指定をうけ、現在宇土市立図書館郷土資料室に展示してあります。
銅鏡3面、車輪石(腕輪)1点、勾玉4点、管玉、小玉多数、鉄刀4本、鉄剣4本、鉄斧3点、刀子78本、貝輪等。
宇土市教育委員会
別の説明板には図面や写真が。
宇土市のサイトで画像が見られます。「完全なかたち」の人骨が鮮明に。
1967年の墳丘測量図には全長90mの見事な前方後円形が。
その前方部は採土工事で失われてしまいました。
こちらが後円部墳頂。陥没は竪穴式石室がある(あった?)ところでしょうか。
別の角度から。
後円部から南西側を見下ろして。
かつて前方部が続いていた北側。
後円部斜面の、テラスと思われるところを北に回り込む道があったので行ってみます。
土取りで削られたところは崖になっていました。
このあと向野田古墳出土の副葬品を見に、宇土市立図書館へ行ってみましたが…
蔵書点検中の期間にあたってしまいました。
もう一回訪ねよ、ということですね。(2023年3月上旬訪問)