前回の野田古墳群からは北西に3.5㎞程、多伎川上流の谷合いにある多伎神社(たきじんじゃ:多伎宮)境内林の古墳群を訪ねました。
道路にかかる鳥居をくぐり、川沿いの道を上がって行くと森の中に拝殿が。
道路脇に1,2台停められるスペースがありました。そこにあった古墳の説明板。
愛媛県指定史跡 多伎神社古墳群
多伎神社古墳群は、多伎川の上流が形成した扇状地奥の谷部にあり、東西約300m、南北約100mの範囲に分布しています。この谷間に多伎神社と15基あまりの古墳があり、このうち横穴式石室をもつ円墳が3基開口しています。
中でも5号古墳は大きく、直径約15m、高さ3mあまりの墳丘をもっています。石室は両袖式の横穴式石室で、全長は約6.2m、玄室の長さ約5m、幅約1.5m、高さ約1.9mです。構造は持ち送り式で天井石を6枚使用しています。羨道部では天井石を3枚使用しています。
指定前にくずれていた古墳数基も横穴式石室であることから、現存する古墳も多くは同形式(6世紀後半~7世紀前半頃)のものとみられています。なお、社殿裏の1号古墳のみ、小石を積み上げて造った積石塚と思われ、他の古墳との違いが見られます。
昭和34年12月25日指定
愛媛県教育委員会・今治市教育委員会
多伎川に架かる橋から上流方向。左が境内で右が道路。
立派な拝殿に参拝。この裏の斜面上に1号墳がありますが、裏からは上がれません。
拝殿のそばに気になる石庭が。
拝殿に向かって右手に、目立つ標識がありました。
まずは2号墳。
開口部があります。
中を覗くと、奥壁側は天井が抜けていました。
その先に3号墳(右)と4号墳(左)
4号墳も開口しています。
カメラを差し込んで。
ここはさすがに入る方はいないと思いましたが、平家蟹さんは入られていました。玄室はかなり整っているのですね。
その先へは小川にかかる橋を渡ります。
中央に9号墳の立札がありますがその位置はよくわからず。
5号墳は石室がもっともよく残る墳丘ですが…
立入禁止の札が。
開口部から手を伸ばして。素晴らしい石室!
その先の6・7・8号墳と10号墳は微妙な高さ。
谷の斜面上方に11号墳
11号墳の墳頂あたりの穴。
12号墳の標識(置いただけ?)
歩きにくい斜面での「標識確認大会」になっていました。
ころんだ直後だったので、慎重に慎重に。
一度車に戻ってから、説明板にある1号墳を見ていなかったことに気づき、再び境内林の斜面を登りました。標識のおかげで遠目からもわかりやすかったです。
積石塚を見られて満足感を得ました。
1号墳から見おろした社殿。