玉造温泉は「出雲国風土記」や「枕草子」にも記される古来からの名湯とのことですが、その温泉街の中に古墳が残っています。
玉造について | 玉造温泉公式サイト・たまなび【松江観光協会玉造温泉支部/玉造温泉旅館協同組合】
旅館街の細道を進んで行くと、少し開けたところに墳丘が。
直径16mの円墳(5世紀)ですが、江戸時代に発掘されています。
玉造築山古墳
県指定史跡 昭和36年6月13日指定
平坦地に築かれた円墳で、直径16m、高さ2.5mを測ります。江戸時代末期に発掘され、大きさの異なる2つの舟形石棺が露出しています。
副葬品には鏡1面、勾玉・管玉・ガラス小玉多数、剣または刀、壺などがありましたが、残念なことに大部分が行方不明です。昭和35年石棺修復の際には、棺外から鉄鏃、短甲の一部が出土しています。
古墳時代の中期末(5世紀)に築造されたと推定されます。
昭和63年3月 島根県教育委員会 玉湯町教育委員会
回り込むと、覆い屋に守られた石棺がありました。
2基の石棺が並びますが、置かれた場所の高さが数10㎝異なります。
低い方の石棺。蓋を失っていますが舟形がよくわかります。
高い方の石棺。蓋と身がカポッと合わさる「印籠式」(右側の断面)
逆側から。
横から。蓋に縄掛け突起もあります(右寄り)
墳丘から見る朝の温泉街。