2泊3日の出雲墳行で空港に戻る前に最後に立ち寄った林古墳群第43号墳は、玉造温泉から2㎞ほど西。
すぐ南に道路がありますが、この道路によって移築されています。
道路脇を登っていくとすぐに墳丘。目の前が後円部で左奥へ前方部が続きます。全長20m弱の小さな前方後円墳。
小さな説明板。
林古墳群第43号古墳
この古墳は、古式の横穴式石室を持つ前方後円墳です。農道拡張工事のため、ここから約13m南側にあったものを、そっくり現在地へ移転・復元したものです。
回り込んだ反対側に開口部。
詳しい説明板も。
石室:平たい石を積み上げ、天井を蒲鉾型にする。九州北部の影響が強く、出雲最古の横穴式石室。
古墳群:約50基からなる。円墳のほか、方墳1基、前方後円墳4基を含む。古墳時代後期(6~7世紀)に築かれた。
墳丘:長さ約17.5mの小型の前方後円墳。他の3基と規模・形態とも似通う。前方部が狭く、低いのが特徴である。
(林第43号古墳の測量図・移築前)
副葬品:ほぼ原位置から、総数200点を越える遺物を発見。土器枕が3組ある。6世紀中葉~後葉。
後略
かがめば入れる高さ。
フラッシュで確認。
大きさの揃った石を、レンガのように積み上げています。
持ち送りで上に向かってすぼまります。
天井近くでは左右の石がくっつきそうな近さ。
奥壁を背にして。
見事な石室が、残ってよかったです。
帰路は窓側に座れました。宍道湖南岸です。
玉造温泉のある谷筋。
松江市街を北から。左下で光っているのが松江城の濠。右の宍道湖から大橋川が左(東)へ流れ出しています。
大橋川から南。
上半分あたりに、山代古墳群や岡田山古墳群、大草古墳群や出雲国府跡などが写っているはず。
中海に移って、飯梨川が流れる安来市上空。右の丘陵端には造山古墳群、塩津山墳墓群、仲仙寺墳墓群や宮山墳墓群が見えているはず。
大山もよく見えました。
(2021年10月上旬)