墳丘からの眺め

舌状台地の先端で、祖先の人々に思いを馳せる・・・

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大寺古墳(1号墳・2号墳) 島根県出雲市東林木町

出雲墳行の初日最後に訪ねた古墳が、大寺(おおてら)古墳でした。

徒歩でなら、一畑電車の大寺駅から11分、一駅東の美談(みだみ)駅からでも17分。

 

細道を上った先の大寺薬師へ。


境内に説明板。

墳丘復元図をよく見ると、1号墳(前方後円墳)の後円部右側に2号墳(石室石材が露出した後期古墳)も記されていました。

大寺古墳
昭和34年(1959)8月 市指定史跡
大寺古墳(1号墳)は、古墳時代前期(4世紀後半)に造られた、出雲地方最古の前方後円墳です。
墳丘:全長約52m、後円部径約27m。前方部は正面幅が約14mと狭く、平面形態は撥形です。北山南麓の標高30mの尾根を削って整地した上に盛土し、1段のテラスをもつ墳丘を造り出しています。埴輪はありませんが、表面には葺石を貼り、墳端には石を並べていたことが分かっています。
埋葬施設:後円部中央には、板状の割石を積み上げて造られた竪穴式石槨が設けられています。石槨は長さ約4m、幅約80㎝、高さ約70㎝を測ります。床面には粘土が敷かれ、割竹形木棺が安置されていたと考えられます。
副葬品:石槨内からは、鉄製鍬(鋤)先と鉄斧が各1点出土しているのみですが、幅約17㎝を測る鉄製鍬(鋤)先は、古墳時代の例としては国内最大です。
また、前方部からは、碧玉製勾玉が1点出土しています。
出雲市 文化財課

 

標柱の矢印に従って進みます。

 

薬師堂の裏から登ります。

 

竹林の中を進んでいくと…

 

まずは2号墳。



 

2号墳の説明板。

大寺古墳2号墳
(切石造りの席使途を主体とする後期古墳)
大寺古墳の後円部に設計して築造された古墳であるが、破壊されていて墳形はわからない。石室は天井石がはずされているが、切石造りの横穴式石室で、玄室の奥壁は1枚、側壁は2枚ずつの大きな切石で築かれています。
鳶巣まちづくり推進委員会

 

その先に1号墳。右の小山が後円部で、左に前方部(のはず)

 

1号墳の後円部墳頂の様子。

 

石が立てられているあたりに竪穴式石槨があったのでしょうか。

 

1号墳側から見た2号墳。1号墳の墳形を把握するのは難しかったです。

 

平成15年に実施された現地説明会の様子がこちらのサイトで見られます。

大寺古墳 (出雲市指定史跡) および 大寺古墳2号

調査によっても、以前から言われてきたように古墳時代前期後半(4世紀後半)に造られた、出雲地域最古の前方後円墳の一つと考えられるとのこと。