墳丘からの眺め

舌状台地の先端で、祖先の人々に思いを馳せる・・・

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上塩冶築山古墳 島根県出雲市上塩冶町

上塩冶(かみえんや)築山古墳は前回の今市大念寺古墳の1.5㎞南、西谷墳墓群の西南西2㎞に所在。

 

南側の4車線道路から入ると駐車スペースがあります。

 

径46mの円墳ですが、木々が繁っていて墳丘の様子はわかりづらいです。

 

図を多用したわかりやすい説明板。

国指定史跡 上塩冶築山古墳
大正13年(1924)12月9日指定
上塩冶築山古墳の特色
上塩冶築山古墳は、古墳時代後期に造られた直径約46m、高さ約6mの円墳です。
豪華な副葬品や石室の規模から、今市大念寺古墳(前方後円墳、約92m)に葬られた首長の後を継いで出雲西部を治め、山陰でも突出した力をもった人物が葬られた墓と考えられます。古墳時代の出雲、そして日本列島の様子を知るうえで重要な遺跡です。

煌びやかな副葬品
石室からは、金銀で飾られた冠や大刀、バグ、アクセサリーなどの豊富な副葬品が見つかっており、県内でも屈指の豪華さを誇ります。
平成30年(2018)10月、このうち140点が国の重要文化財に指定されました。

墳丘
墳丘の多くは盛土で造られ、外側に周溝が巡っていました。そして、墳丘には円筒埴輪を須恵器の甕・子持壺が並べられていました。

石室のみどころ
上塩冶築山古墳の横穴式石室は、奥行き14.6mで山陰最大の規模を誇ります。
石室は、ノミで美しく加工した切石を積んで造られています。玄室には巨石を刳り抜いて造った大小の家形石棺が置かれており、当時の高い技術力を間近で体感できます。
出雲市

 

荘厳な復元イメージ。

 

石室には大小2つの石棺が。

 

副葬品も豪華です。

 

さきほど見てきた現物(@出雲弥生の森博物館)

 

もひとつの説明板。

築山古墳
大正13年12月 国指定史跡
築山古墳は石室が壮大整美で特色ある石棺2基と優秀な遺物を多量にもち島根県を代表する後期古墳です。
出雲平野の開発が進み納涼生産力が増大した中に築かれた古墳で、被葬者は広域を統括する政治的支配者であったとみられます。
外形:円墳 原形はかなり失われているが推測で径42~43m、高さ6m。すべて盛土と思われる。
内部:石室の長さ14.6m、奥室の幅2.8m・高さ3m、奥壁は一枚岩、家形石棺2基
出土品:金銅冠・銀環・玉類・馬具類・大刀・剣類・槍身・鉄鏃・須恵器など
出雲市教育委員会

 

こちらがその開口部。


ここも施錠はありません。とてもありがたいです。

 

扉を開いて中を。大きな石棺を前に息をのみます。

 

短辺側の縄掛け突起は、蓋と身とで左右の位置がずれています。なぜ?

 

石棺の左側は側壁にぴったりと。

 

右側は奥にもうひとつ石棺が横向きに。

 

ここも奥壁を撮るのが難しく。

 

蝙蝠が飛ばないようにと願いつつフラッシュで。


奥壁側の小さい方の石棺。長辺側に開口部がありますが、下側隅に波打つカーブあり。

 

石棺内の様子。

 

そこから振り返った羨道側。右の大きな石棺も側面が開口。

 

大きな石棺内の様子。床がぬめっていたので外からのみで。

 

巨石をぴしっと加工しています。


羨道の様子。

 

ここも高い技術を感じました。

 

開口部を東側から。

 

墳丘を北側から。