8月15日、茨城県の大洗町で開催されている「古墳エキスポ」を鑑賞しました。
水戸駅で鹿島臨海鉄道に乗り換えて、水田地帯の高架を進みます。
大洗駅に近づくと涸沼川の掘割の先に、磯浜古墳群が展開する丘・古代の大洗島。
駅でバスを30分待って10分程乗ると、大洗キャンプ場の奥に建つ「幕末と明治の博物館」に到着。
大洗町埋蔵文化財第5回企画展・大古墳博!
素敵なポスターは、海から見える前方後円墳の稜線イメージでしょうか。
観覧料は一般500円(大洗町民は無料)
厳粛な雰囲気の常設展示室を抜けた先に、今回の特別展示の一部屋がありました。
周囲の壁には大洗町の古墳の特性や各古墳の解説パネルが展示されていますが、それらは配布された8頁の展示解説パンフレットにしっかり掲載されていました。ありがたいです。
日下ヶ塚古墳(ひさげづかこふん:常陸鏡塚)出土の長壺形埴輪。
円筒埴輪とともに墳丘に樹立されていたのものです。エリンギのような独特の形は、長壺形の名前のとおり壺がびよんと伸びたよう。
宮崎県の生目古墳群で、似たような胴部の埴輪を見ました。
生目古墳群 21号墳・22号墳・23号墳・14号墳・15号墳 宮崎県宮崎市大字跡江 - 墳丘からの眺め
そのとなりには、髭釜(ひいがま)遺跡の方形周溝墓(4世紀後半)から出土した埴輪棺。長壺形埴輪を棺として利用したものだそう。
こちらのステージ上(高い方)には車塚古墳の朝顔形円筒埴輪や壺形埴輪(4世紀後半)
ステージ下段の周りを埴輪片が囲みます。上段の円筒埴輪には縦長四角の透かし孔。
こちらも車塚古墳の朝顔形円筒埴輪ですが、最上部が壺の感じを残しています。
行人塚古墳(6世紀)からは珍しい、翳形(さしばがた)埴輪の破片も出土。鋸の歯が円形に連なる模様は、双脚輪状文というそうです。
大洗町の古墳マップ。
行きたい古墳が増えましたが、この日は徒歩だったのでまたの機会で。
本展は、8月30日までです。