愛宕山古墳は、県道(古墳通り)や史跡公園駐車場のそばにある(二子山古墳の左下)
さきたま古墳群に残る他の墳丘と比べると小さくて、見過ごされがち(?)だが、それでも全長は54.7m(資料館発行の特別史跡記念限定ガイドブックより)を測り、方形二重周堀、円筒埴輪・形象埴輪を有する立派な古墳。
北西側から。左が後円部、右奥へ前方部。
現地説明板。
愛宕山古墳
全長53m、埼玉古墳群の中でもっとも小さな前方後円墳です。
最小ではありますが、他の前方後円墳と同じく、周囲には長方形の堀が二重に巡ることが、発掘調査により確認されました。墳丘内部は未調査であるため、埋葬施設の形や大きさ、副葬品の内容など詳しいことはまだ分かっていません。
出土した遺物は、円筒埴輪のほか、人物・大刀・盾・蓋(貴人の傘)などを表現した形象埴輪があります。円筒埴輪は、高さが約40㎝前後で、他の古墳に比べ小さいのが特徴です。
古墳の造られた時期は、出土した遺物から6世紀前半と推定されています。
平成21年(2009)3月 埼玉県教育委員会
後円部先端側から。
後円部から墳丘の西側を。
逆サイド、墳丘の東側。
東側側面に正対して。左が前方部、右が後円部。
前出の資料によれば、昭和43年(1968)の「さきたま風土記の丘」整備にあたって当初はこの愛宕山古墳が発掘調査候補で、出土資料を資料館に展示する計画があったが、結局は前方部が削られていた稲荷山古墳が発掘されることに変わって、金錯銘鉄剣の発見につながったそうだ。