前回のつづき。
横浜森林公園の南側から公園に入る前に、公園に隣接する「馬の博物館」へ行ってみた。敷地内にはポニーセンターもある。
ガラス壁に囲まれた小さな建物かと思いきや、展示室は階下に大きく広がっていた。
入館料は一般100円。この時は企画展「天野喜孝展 天馬」が開催されていた。
http://www.bajibunka.jrao.ne.jp/uma/
内部は企画展以外は撮影可。
入ってすぐの展示は根岸競馬場。横浜開港とともに居留外国人が始めた洋式競馬。
ここ根岸には、慶応2年(1866)に競馬場が誕生した。
根岸競馬場を発展させたのは、日本レースクラブ理事長や日本競馬界横浜競馬場長にもなったS.アイザックス(1865~1945)
彼が根岸競馬場スタンドの設計を依頼した相手が、大正2年(1920)に来日した友人のJ.H.モーガン(1868~1937)
東京丸ビルやホテルニューグランド(の改造)の設計者で、日本初の鉄骨鉄筋コンクリート造である1・2等スタンドは大倉土木(現・大成建設)の施工により完成したとのこと。
関東大震災で半壊していた古いスタンドが取り壊され、モーガン設計による新しいスタンドが完成したのは昭和5年(1930)
が使われたのは10年ちょっとで、戦時中に閉鎖され戦後は米軍に接収された。
一等馬見席(スタンド)の200分の1模型。
模型を横から。この廃墟が今も現地に残っている。隣にあった2等スタンドは1988年に解体されたそうだ。
企画展示室・常設展示室へ降りる階段。
常設展示室前には儀装馬車4号(明治4年製)が展示されていた。
前から。現在でも同形式の馬車が、信任状捧呈式の際の外国大行使の送迎に使われているそう。
後ろから。
3年前に皇居前でお見かけした。
http://massneko.hatenablog.com/entry/2015/05/13/000500
常設展示は非常に充実していた。
種別の骨格。
馬の背の体験。前方後円墳の”馬の背”にはよく乗るが、これは新鮮だった。
馬具をつけようコーナー。
ボタンを押すと耳が動く。耳の動きでコミュニケーションが取れるとは知らなかった。
中国、漢の時代の空心磚(中空レンガ)
墓室の柱や梁などに使われた建築材で、表面に型押しされた図像がある。
非常に貴重なものではないか。
古墳時代の馬具や馬の生産に関連する展示を期待して行ったが、それは見られなかった。