前回のつづき。
来る途中の電車の中で、酒田の見どころを探していると「土門拳記念館」があった。
駅から少し離れていて、タクシーを利用。
記念館の暖かい室内に入って、一息ついた。
土門拳(1909~1990) はここ酒田市が郷里で、自身の7万点の作品を市に寄贈。酒田市はそれに応えて土門拳記念館を1983年に完成させている。
入館料は一般430円。特別展開催時は800円。
このときは常設展の一環で「かおかたち土門拳のまなざし」「秋田点描」などが開催されていた。
主展示室では仏像スターが勢揃い。
撮影可で、仏像との記念写真を沢山撮ってしまった。
土門拳も、仏像と女優のツーショットを撮っていた。
愛用されていたカメラ。
主展示室(奥)から企画展示室へ向かう廊下ギャラリー。
そこから見た外の世界。
そこには、イサム・ノグチの手による「土門さん」があった。
土門は、写真集「風貌」の一人にイサム・ノグチを撮っている。
雪の中で、撮影をされている雰囲気。
1983年竣工の美術館の設計は、GINZA SIXやMOMA新館、丸亀市猪熊弦一郎現代美術館、葛西臨海水族館などの数々を手がけた谷口吉生(たにぐち よしお:1937~)
この土門拳記念館も代表作の一つであるということを、ここに来て知った。
谷口吉生の父、同じく建築家の谷口吉郎(たにぐち よしろう)が土門拳と親交が厚かったそうだ。
http://www.domonken-kinenkan.jp/information/
企画展示室前のソファからは目の前の池が眺められる。
その一隅にあった、土門拳の紹介DVDを鑑賞できる部屋から。
この紹介動画が非常に面白かった。
実は自分は「古寺巡礼」シリーズぐらいしか知らなかったが、戦争前後に炭鉱や都会で暮らす人々や子供たちを撮ったスナップ写真は(もちろん展示されていた作品も)、その場のリアルが迫ってくるように感じられた。
企画展示室の中にも、外を眺められる大窓がある。
土門拳と仲が良かった勅使河原宏(1927~2001)が手がけた庭・「流れ」が見られる。
雪の様子を動画でも(7秒)
展示を見た後、せっかくなので建物の外側へも。
さきほど部屋の中から見た、この大きな梁(?)の上部。
そこから見た「土門さん」
記念館建物の全容は入口側からのみで。
帰りはバスを利用。記念館を背にして公園入口までのバス停まで150m。結構遠く感じた。
途中にあった花壇ポット。
屋根囲いのあるバス停で待っていると時間どおりにバスは来た。さすが雪国。