東照宮参拝の後、東京国立博物館へ向かった。
葉を落としたユリノキと、表慶館。東京都遺跡地図を見ると、表慶館の中央ドームのあたりに古墳(台東区No5遺跡)があったことが印されている。
博物館に初もうで展は今回で14回目となるそう。イベント的なものは2日、3日で終わっていたが、特別展示は1月29日まで続いている。
本館2階の特別展の部屋での「新年を寿ぐ鳥たち」のコーナーにある若冲の松梅群鶏図屏風。
本館2階隅の国宝コーナーには長谷川等伯による松林図屏風。1月15日までの展示。
2017年の国宝コーナー展示予定。
こちらも新春特別公開の重文で、池大雅による「西湖春景・銭塘観潮図屏風」
一見余白に見えて、近寄ると藍・黄・桃色の波線による潮流が書き込まれていることがわかる。
この後、考古系の展示物を見た後に東洋館の企画展へ。
2017年1月2日から2月26日まで「董其昌没後380年 董其昌とその時代~明末清初の連綿趣味~」が開催されている。
董其昌(1555~1636)は中国明代末期の文人であり、高級官僚でありつつ書画を極め、その作品は後に300年続く清朝にも影響を残した。
台東区立書道博物館との連携企画で半数は書の展示。書のコーナーは中国からの方も何組か見に来ていた。
こちらは絵画のコーナー。董其昌による山水書画図(重文)をはじめとした、明から清にかけての名品が並んでいた。
平置きのケースには呉振(1615~98)筆による江山無尽図巻(1/29まで)
横長の絵巻で、旅をするように眺めることができる。
今回、京都の泉屋博古館から2点の重文が来ている。
平置きケースの、朱耷(しゅとう:八大山人)筆による「安晩帖」と、一番奥の壁面の、石濤(せきとう)筆による廬山観瀑図で、同館が所蔵する中国絵画の看板作品に数えられる。
廬山観瀑図は眼下に雲を見下ろす名峰で滝を眺める文人が描かれている。墨のほかに淡い色合いが入った絵は、思わず深呼吸したくなるほどに澄んだ深山の空気も描かれているよう。おすすめです(どちらも1/29までの展示、撮影不可)
重文 盧山観瀑図|石濤 清時代 17世紀 絹本墨画淡彩 縦209.7㎝ 横62.2㎝|泉屋博古館 住友コレクション
つづく。