昨日10月27日(日)は、「まいまい東京」さん主催の街歩きツアーに参加しました。
東大前駅を出発し、本郷界隈の味わい深い町並みを2時間ほど見て回り、最後にたどり着いた見どころが鳳明館本館。
その中も見学できる特別ツアーでした。
建物は築120年。関東大震災も東京大空襲もくぐり抜けてきた木造建築です。
もとは学生向けの下宿でしたが昭和に入って旅館となり、最盛期は「台町別館」「森川別館」を合わせて1000人超の修学旅行生を受け入れたときもあったとのこと。
東大の西側の本郷エリアにはかつて500軒以上の下宿があり、その後100軒以上が旅館となったそうですが、この鳳明館が最後の3館となり、今は宿泊では無く日中の貸室利用のみに。
コロナの時期にはマンションへ建て替える話が進んだものの、今回のガイドさんをはじめ地元の方々の保存運動が実を結んで危機を乗り越えたそうです。
ロビーの様子。
振り返った玄関。
凝ったつくりのフロント。
懐かしさが溢れる”本物の小道具”
ロビー奥の、おみやげコーナー
衝立の後ろ側には共用の洗面台。
見上げると、仮設のような雰囲気の屋根が。かつてはこの部分は中庭であったようです。
2階へ上がって見下ろすと…
ロビーにあった案内図。「日」の字のようなプランです。
ロビーからの階段の手摺と柱では、歴史に直に触れることができました。
東側の中庭を二階から。
ここは厨房の屋根でしょう。
各部屋の中も見学させていただけました。
元々が下宿だったので、廊下から襖を開けるとすぐに部屋の畳敷きという造りです。
各部屋の床の間は、それそれを任された職人さんたちが競うようにして仕上げたようです。
これでもかという感じで、銘木がふんだんに使われています。
天井の意匠も華やか。
部屋から見えた、東隣の台町別館。
40数畳の大広間も。かつての宴会の賑わいや、敷き並べられた布団の様子が想像できました。
ちなみに右の柱から先は、かつて廊下だったようです。
浴場は2ヵ所。
瓢箪形がいい感じ。
地下の大風呂は、さらに見事なタイルでした。
水族館のよう。
タイルは天井にも。
昭和の旅館を堪能させていただきました。
2024年10月下旬訪問
この場所を訪ねたのは10年ぶりでした(見たのは外観のみ)
鳳明館、炭団坂、朝陽館本家 本郷の木造旅館と坂 - 墳丘からの眺め
来月の11月16日には一般公開イベントが開催されるそうです。来年に大規模改修工事が入るということなので貴重な機会になるのでは。@2000円でおいしいお酒も飲めるとのこと。
https://peatix.com/event/4177265
公式サイトをよくみたら、3D映像で探訪できるようになっていました。