2021年12月12・13日での墳行2日目は迷った末に三次市、庄原市の方へ向かいました。福山市には前日回れなかった古墳がまだまだありましたが、もう1日かけても中途半端になる(まあいつもそうですが…)と思ったので次の機会に。
ホテルを5時半に出て、最初に目指した唐櫃古墳についたのが7時少し前。
広い駐車場が完備されています。
駐車場から北東への谷戸。この左側には民家も数軒あります。
古墳があるのは右の丘上です。
案内板に導かれて登り路へ。
イノシシの捕獲機がありました。
登り始めてすぐ、この右手でカサカサッと音がしたと思ったら、イノシシが飛び出てきて階段を右から左斜めへの駆け抜けていきました!
野生のイノシシを見たのは人生初です。
体長1m位に見えました。先ほどの罠の箱より大きかったイメージ。
向かってきたら怪我してたと思います。
引き返すことも考えましたが墳丘はすぐ上のようなので、イノシシは臆病との説を信じることに。(犬だったら逃げてます)
階段上がって振り返ったところ。イノシシは右下へ降りていきました。
12月でしたが桜でしょうか。
そこにあったのは全長40mを超える前方後円墳。
大きめの説明板。
広島県史跡 唐櫃(からびつ)古墳
平成5年(1993)2月25日指定
所在地:庄原市川西町唐櫃
唐櫃古墳は6世紀後半の前方後円墳で、県内有数の大型横穴式石室の古墳として、平成5年(1993)に広島県史跡に指定されました。墳丘の規模は全長41.4m、後円部の高さは5.4mを計り、古墳の周囲には周溝と呼ばれる溝が巡っています。
石室は全長13.1m、玄室長7.2m、羨道部5.9m、幅2.4m、高さ2.6mと県内でも最大規模であることが確認されました。
石室内や墳丘から須恵器などのほか、鉄製馬具、鉄鏃、耳環(耳飾り)3対や、銀製山梔(くちなし)形空玉、金銅製鈴などが出土しています。中でも銀製山梔形空玉は、全国で4例目の出土となり、近畿地方以外での出土は初めてとなりました。古墳の埋葬は耳環が3対出土したことや、須恵器などの出土遺物から少なくとも3回の埋葬が行われたと考えられています。
平成22年9月 庄原市教育委員会
後円部右に開口部があるようです。
整備された開口部。
さっきの”お友達”が飛び出して来たらどうしようとドキドキしながらアプローチ。
奥壁うっすら見えました。
フラッシュで。見事な石積みです。
手元ライトだけだと暗いです。奥壁に向かって左側壁。
迫力はありますが。右側壁。
奥壁を背にして。片袖式ですね。
ライトで照らしつつ、スマホ広角で。
外へ出て、鞍部から墳丘へ上がらせていただきます。
後円部墳頂を。
後円部の先端方向。
後円部墳頂から前方部方向。
同じ位置からスマホ広角で。
後円部右裾から。左奥へ前方部。
帰路階段を降りる途中にて。芸備線の線路がいい感じでカーブしています。
左端には西城川が。川も線路も出雲の方へ向かいます。
川の反対側、明賀橋のバス停から見た、唐櫃古墳のある丘。
中央の丘上に斜めにちょっと黄色く見えているラインが墳丘かと思います。
上記の位置の南西500m程、国道183号沿いに、国史跡・佐田谷・佐田峠墳墓群があったことに後で気づきました。
弥生中期末から後期前葉(紀元前1世紀~1世紀頃)にかけて築造された8基からなる墳墓群で、四隅突出型墳丘墓が3基。
このあたりは山間の地域ですが、弥生期から日本海側と瀬戸内川を結ぶ交通の要衝であったのでしょう。
次の機会がつくれたら訪ねたいです。
こちらもご参考に。