秋芳洞見学後は、車で35分ほどの山口市中心街へ。
急な土砂降りで、予定していた県立美術館は翌日に繰り越し、宇部に戻ろうとしたら急に晴れたので、常栄寺(じょうえいじ)に参拝した。
門前の駐車場に停めて。土砂降りの後だったせいか、参拝者は自分たちだけだった。
雪舟が作ったと言われる庭を見に。
国指定史跡・名勝
常栄寺 雪舟庭
文明年間(1469~1486)大内政弘が雪舟に依頼して築造したといわれる池泉回遊式庭園です。
門前に雪舟の胸像が。
山門をくぐると正面に本堂。右の鐘楼門から中へ。拝観料は300円。
本堂に上がると、雲谷派による群馬図屏風。
本堂の仏間。
脇には山水図屏風も。
本堂南面の庭は重森三玲の手になる。昭和43年、72歳での作。
常栄寺二十世の安田天山老師が「雪舟より良い庭を作られては困る。恥をかくような下手な庭を作ってもらいたい」と依頼、重森は固辞したが「上手に下手な庭を作ってもらいたい」と重ねて依頼されて作庭したのだそう。
北面の庭が雪舟作。
室内からの眺め。
雪舟庭
庭園は本堂の北面にあり、禅味あふれる日本庭園の代表作として、大正15年に国の史跡・名勝に指定されました。庭園は約30アール(約900坪)の広さで東西北の三方が山林、南が開けた土地の中央に池泉を穿つ池泉廻遊式庭園です。
庭園には3つの重要な視点が置かれています。それぞれの視点からの三景は趣を異にしており、廻遊することにより非常に変化に富んだ景観を観賞することができます。
外に出て眺める。
境内の解説板。
国指定史跡及名勝
常栄寺庭園
大正15年2月24日指定
この庭は、室町時代の中頃当時妙喜寺と言っていた寺の庭として、大内政弘が画聖雪舟に命じて築造させたものと伝えられている。内庭には約30アールの広さで、背景の山林も指定地となっている。北側に枯滝があり、中央に心字池があり、その周囲には庭石を豊かに配している。
内庭は、石だけで作庭され、その石は室町時代の庭園の特色となっている立石が多く使用されている。
この庭は水と石とに主体をおいて簡素であり豪放であり、岩の持つ堅さすなわち岩の意志ともいうべき頑丈さをよく生かしていて、直線と角との最大の巨匠であると評された雪舟の山水画を見るようである。妙喜寺は、その後妙寿寺と称し、さらに明治になって、毛利隆元の菩提寺となり常栄寺と改められた。
寺には雪舟画像を始め多くの寺宝がある。
岩の雰囲気は、直前に見た秋吉台の印象に重なった。
回遊式の遊歩道を進む。高低差もあって変化に富む。
心字池越しの本堂。
雪舟の筆塚があった。雨の後で池状態。
モミジもあって秋はきれいでしょう。
池の手前が広々としていました。
山口県の文化財課のサイトでは、文献などに雪舟の築造を確かめるものはなく、あくまでも伝説である、とのことでした。