梵天山古墳は、常陸太田駅から車で15分ほど、宝金剛院というお寺の裏にある。
下は宝金剛院の近くの鹿嶋日吉神社。県道61号からの入り方で迷ってここに出た。
鳥居の真後ろにけやきの大木がある。
がらんとした境内だが、新年を迎える準備は整っていた。
いよいよ宝金剛院へ。広い駐車場があった。石段を上って山門をくぐる。
もうすぐ主役の鐘つき堂。
まずは本堂に参拝。
本堂の左側に廻ると、それらしきものが見えた。
説明板も完備されていた。
県指定史跡 梵天山古墳群
梵天山古墳群は、島町の丘陵一帯に分布する前方後円墳、円墳、および台地西南端に点在する横穴群からなりたっている。
主墳の梵天山古墳は、全長151mの県内第二の規模を持つ前方後円墳で、西方を向く前方部は、幅57m、高さ8m、東側の後円部は直径81m、高さ13mで、後円部が5m髙い。周溝はなく、墳形からみて5世紀中頃の築造と見られている。古くから久慈川流域を支配した首長の墳墓とされ、久自(慈)国造船瀬足尼の墓と伝えられている。
周辺には他に13基の古墳が存在し、一部はすでに調査がなされ、直刀等が出土している。
台地西南端に存在する横穴群は「島の百穴」と呼ばれ、現在60数基が確認されている。本古墳群は、昭和28年7月9日県指定史跡として指定された。常陸太田市教育委員会
茨城県教育委員会のサイトにも説明があり、こちらでは古墳時代初期の築造と推定している。
説明板左の実測図のアップ。周囲の13の古墳と、横穴群(島百穴)も図示されていた。
鳥居をくぐって墳丘に上がらせていただく。
墳頂の祠にお参りする。
祠の後側の後円部。結構広い。全長が150mもあるので当然だが。
後円部の先は下に落ち込んでいる。比高差13m、実測図によれば北側はさらに10m以上低くなるので、かなりの高さを感じる。
南東側、宝金剛院の屋根の向こうに平野の広がりが見えた。
後円部から前方部。木々のスリットを通して、くびれのカーブがわかる。
階段に沿って比高差5mを前方部に降りていく。
前方部から後円部。木々でわかりにくいが、どっしりとした馬の背にいる印象。
前方部の端。奥の林に2号墳(阿弥陀塚)があるはず。
前方部北西側。こちら側も台地下に大きく落ち込んでいく。
基壇へ降りてみた。下草が刈られていて歩き回れるようになっていてありがたい。
右手が前方部の墳丘。
墳丘北側は平坦地になっており、木々を透かして墳形が確認できた。左が後円部、右が前方部。
後円部。
くびれ部。
前方部。
上を見上げるとこんな感じ。
これだけのスペースがあれば公園としても十分な広さになる。
千葉県最大の内裏塚古墳(墳丘長144m)より7m上回るこの大きさは一見の価値ありです。