唐古・鍵遺跡で弥生時代、橿考研博物館で古墳時代を体感した後は、ツアーに加わって室生寺へ。
奈良盆地の南東端の桜井から東に17㎞強、三重県との県境に近い山の中です。
以前にこちらにお参りしたのは40年近く前。その時は秋でしたが、今回は5月の清涼な空気に浴しました。
公式サイトによれば、天武天皇の勅願によって役小角がこの地に初めて寺を建てたと伝えられ、奈良時代末から平安初期にかけて興福寺の高僧が堂塔伽藍を建立。その後、空海の弟子真泰が真言密教を携えて入山し、灌頂堂や御影堂等が整えられたそうです。
山の斜面にお堂が展開しますので、かなりの石段を登ることになります。
登った先に金堂。
中央に薬師如来立像、その左右に薬師如来立像、文殊菩薩立像を拝観できます。いずれも平安時代(薬師如来は平安初期)のもの。
建物を側面から。
右端(建物正面側)の懸け造りの高床部分は江戸時代の付加ですが、建物も平安初期のもので国宝です。
金堂を背面側の斜面上から。
その先には五重塔。やはり平安初期建立の国宝。
高さ16.1mは国内最小。1998年の台風の倒木で損傷しましたが、2年後に修復されています。
奥の院まではそこからさらに10数分登ります。
下りてから宝物殿に寄って、十一面観音や釈迦如来、地蔵菩薩に”再会”しました(多分前回は金堂に安置されていたはず)
ガラス越しですが近くで対面でき、十一観音の優しい頬の膨らみや華やかな光背を、まじまじと拝観できました。
2024年5月中旬訪問