前回のつづきのヨドコウ迎賓館(旧山邑家別邸)
大正13年(1924)に竣工した、フランク・ロイド・ライト (と、遠藤新、南信)による住宅建築。
南側半分を見た後、地形に沿って右に30度折れる接続部。
廊下の天井が独特の形状をしていて奥へと視線を導きます(明かりは奥の天井)
階段脇には大型の収納が。
収納の対面には洗面所。
蛇口は2対。
その背面が風呂場へ続いていました。和室と同じタイプの窓が。
風呂場の奥側から。
最初の写真の廊下の奥。3~4段の階段が連続します。
竣工当時は右のドアが主寝室、廊下の奥が子供部屋だったとのこと。
主寝室は書斎風の展示構成になっています。
机と椅子は、オリジナルの図面をもとに復元したもの。
机が向く方向の眺め。
遺跡のような連続装飾は、和室の長押上壁に設けられていた通風窓の外側。
窓のほうから振り返ると、隣の和室が。
上記の左側壁には暖炉。
和室側は床(畳)の位置が高くなっている。平面図には「婦人室」とあった。
主寝室の上階には食堂があった。
ピラミッドを内からみたような天井。
暖かそうな大きな暖炉。
暖炉側から南の開口部側の天井を。
食堂についての説明板。
4階食堂
この食堂は正方形に近い平面形を持ち、暖炉を中心に左右対称の厳格なデザインで統一されています。欧米において食堂は儀式の場でもあり、これにならって厳粛な気持ちになるようにつくられているそうです。
また、食堂は館内でも特に装飾性が強い場所です。壁面にしつらえられた木製のものは、ほとんど構造上の役割を負わされていませんが、端正でユニークな雰囲気を醸し出すのに効果的です。
天井は、中央部が最も高い船底型になっているため、換気孔が三角形に仕上げられ、バラエティー豊かな演出がされています。昼間はこの換気孔から光が差し込み、夜間には星空さえ眺められるというロマンチックな空間でもあります。
暖炉の背後の厨房の様子。
流しが3つ並ぶ。
流し側から。左奥が食堂。
開口部から外に出て振り返る。
その後ろの煙突。
煙突の半分はトンネル状になっていた。
トンネルを抜けて振り返って。
その背後には雄大な景色が展開していた。
光る大阪湾。奥に紀伊半島。
そこから右、西側に展開する、芦屋の高級住宅街。
背後の六甲山系。
建物自体も、室内空間も、外の景色も素晴らしかったです。
門への園路から見上げた建物。
舌状台地上の立地なので昔は古墳があったのでは、などと想像しましたが、実は北東300mほどにある芦屋神社境内に立派な石材で組まれた古墳があったことに今更気づきました。