墳丘からの眺め

舌状台地の先端で、祖先の人々に思いを馳せる・・・

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千葉刑務所(旧千葉監獄)第20回矯正展 千葉県千葉市若葉区貝塚町

11月12日の日曜日、年に一度開催される千葉刑務所の矯正展を訪ねた。

以前、霞ヶ関の法務省旧本館を訪ねた際に「明治の五大監獄」のパネル展示があり、千葉にも明治の赤煉瓦建築が残っているのを知って機会を窺っていた。

 

千葉駅の9番バス停から「千城台車庫行き」京成バスの乗り、4つ目の「県職員能力開発センター入口」で降りるとすぐ先左が入口で、130mほど先に赤煉瓦の正門があった。

 

左右の塔の丸屋根が可愛らしい雰囲気。

 

ここは現役の刑務所であり、Wikipediaには刑期8年以上の初犯者(重罪初犯者)を収容する男子刑務所、収容定員は1150名とあった。

 https://ja.wikipedia.org/wiki/千葉刑務所

厳重な雰囲気の脇出入口。

 

煉瓦表面の凸凹が味わい深い。

 

そこを内側から。

 

壁の上部に鉄線が張られている。

 

正門左右の壁は、外側は煉瓦タイルだったが内側はコンクリ仕様だった。

 

中では祭り太鼓が大盛り上がり。

 

公式サイトによれば、「初犯で刑期の長い受刑者を収容していることから、高度な技術習得が可能であり、その特性を生かし、神輿、桐タンス、一枚板を使用したテーブル、及び、高級紳士靴等を生産しており、作業を通した被収容者の改善更正を図っている」とのこと。

http://www.moj.go.jp/KYOUSEI/KEIMUSAGYO/sagyo/sisetu_chiba.html

 

矯正展はそれら作業製品の展示即売会となっている。沢山のテントが出ていて正門の外にも模擬店が出ていた。

 

ビジネスシューズもなかなかいいデザイン。

ひとつ選んでみようと思った矢先に、蛍の光のメロディが。

終了時間を一時間、間違えていて(15時終了)慌てて建物の写真を撮った。

 

千葉刑務所(旧千葉監獄)の赤煉瓦建物は明治40年(1907)の竣工。

司法省の山下啓次郎の設計で、正門と本館が残る。

 

山下啓次郎(1868~1931)は東京帝大で伊東忠太らとともに辰野金吾に学んだ建築家で司法省に勤め、千葉監獄の他に長崎・金沢・鹿児島・奈良の4つを含め「明治の五大監獄」を明治40・41年に設計した。山下洋輔はその孫。

 

ちなみに正門の感じがよく似ている旧奈良監獄(奈良少年刑務所:重要文化財)は収用棟も残るが、2020年にホテルとしてリニューアルオープンすることが決まっている。

http://j-town.net/tokyo/news/localnews/243890.html?p=all

 

要所に嵌めこまれた石の白さがアクセントになっているのは東京駅や法務省と同様。

 

時間がなくて中での展示は見られなかった。

 

美しい三連の窓。 

 

側面へ回る。

 

西側の側面。夕陽に映えるレンガ色。

 

背面に回ると外側に柱が付けられていた。

 

メロディが流れてすぐに撤収モードになっていた。革のベルトだけぎりぎりで購入。

 

展示品を見る時間がなかったのが名残り惜しかった。 

 

最後に正門を鑑賞。 

 

細部の意匠も素晴らしい。

 

見上げる塔。

 

正門に接続する壁。

 

その先に続いていた壁。