墳丘からの眺め

舌状台地の先端で、祖先の人々に思いを馳せる・・・

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物外軒(茶室・庭園) 栃木県足利市通

前回のつづき。

足利ハリストス正教会から織姫神社へ向かう途中に「幕末から昭和にかけて栄えた足利屈指の豪商の奥座敷」があった。

道路沿いの板塀から紅葉の赤が溢れ出していた。

 

現地の説明板。茶室が足利市指定文化財に、庭が国の名勝に登録されている。

物外軒(ぶつがいけん)
物外軒は、江戸時代から回船問屋を営む萬屋三代目の長四郎三(ちょう・しろぞう)によって、明治初年に渡良瀬川畔の猿田河岸(現在の猿田町)の邸内に建てられたものです。この茶室をこよなく愛した長四郎三は、自らの号「物外」に因んで茶室を「物外軒」と名付けました。
明治34年に現在地に移築され、この時に庭内にあった江戸城内富士見亭の礎石で作った蹲踞(つくばい)や飛石、燈籠等も移されたと伝えられています。その後、昭和48年に当時の所有者であった鈴木栄太郎氏から足利市に寄贈されました。
茶室は、表千家不白流の流れを汲み、木造平屋の切妻造、三畳台目の茶室と三畳の次の間、板の間、水屋からなっています。
庭園は、南側の茶室に付随する外露地・内露地からなる露地部分と、北側の池泉築山部分からなる二構成となっています。樹木は赤松、モミジを主体として、山野草も植えられ、季節の花を愛でる楽しみも取り入れられています。護岸の石組や工法、中島の様式等、江戸から明治期における古庭園の特徴が残され、当時の文化レベルの高さを示す、貴重なものとなっています。
茶室は昭和43年11月1日に市指定文化財(建造物)に指定され、庭園は平成20年3月28日に国登録記念物(名勝地)に登録されています。

 

北側の門からのアプローチ。

 

奥から振り返って。

 

回り込んでいくとお茶室が。

 

振り返っての飛石。

 

にじり口がある妻側。

 

にじり口から見た室内。茶室は普段は非公開だが、4・5、10・11月の土日は公開されている。他の時期は有料で茶室を利用できる。

http://www.city.ashikaga.tochigi.jp/page/butsugaiken.html

 

茶室の向かいの建物は中に入ることができた。こちらの建物は特に指定はなく、由来の説明もなかったが、ここは元は地元の柳田家の敷地で昭和期に鈴木家所有となったので、どちらかのお宅だったようだ。

物外軒を足利市に寄贈した鈴木栄太郎氏は、草雲美術館も寄贈した方であった。

http://kyouiku.ashi-s.ed.jp/senjin/e_suzuki.html

 

 庭に面した座敷には座布団が置かれていた。

 

そこからの眺め。

 

縁側もある開放的な造り。

 

庭には池もあった。 

 

池の裏手の紅葉。

 

敷地の南側は織姫公民館へと続いていた。公民館側からの入口。